あきらめたらそこで成長終了だよ。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

※ピアノ話についてのおさらい

20年という長い空白期間を経て、2018年1月からピアノレッスンに通っています。

(登場人物)

 モネ先生=私の現ピアノの先生

 

先日、ピアノの発表会が無事開催され、そして無事弾ききった。

そんな本番を迎えるまでの話を書いていきたい。

 

 

 

ラフマニノフ「ヴォカリ-ズ」を選ぶまでに時間がかかり、さらにその譜読みにも手こずり時間がかかったのは上記のとおり。

譜読みの森をくぐり抜け、それなりに弾けるようになったものの、一向に気分が上がらないまま低空飛行が続いていた。

 

「なんか弾けてるし、最初の譜読みには苦労したけど一旦弾けちゃうとやっぱりこの曲ってそんなに難しくないんだな・・・」

 

とか思ったりしながらダラダラと練習をしていた。

それがレッスンにも出ていたのか、モネ先生も

 

「う〜ん、よく弾けてますね。もうこれ以上言うことも特にないんですよね。弾けてるし・・・ん〜・・・」

 

と奥歯にものが挟まったような言い回しをしておりました。

 

しかもモネ先生の挙げた候補曲からでなく自分から弾きたいとわざわざ選んだ曲なのに、こう弾きたい、といったビジョンも特になく(笑)

 

モネ「ここは、どう弾きたいですか?」

私「え〜・・・どうって・・ん〜。

  先生がこうしなさいって言ってくれたらそうします」←ダメ生徒

モネ「それじゃあ私の曲になってしまいますよ!プンスコ!←珍しくプンプン笑

   あもるさんは言われたことができちゃうから、それはそれですごいんですけど、

   ちゃんと方針を決めて弾かないとだめですよ。」

 

と注意される始末。

 

それが本番の1ヶ月前、突然なんか知らんが開花した笑

おそらく、指の動きが体に馴染んできたために、音楽的な表現もこうしてみよう、ああしてみよう、という歌い方ができる様になったのだと思われる。

それがやっぱりレッスンにも出たのであろう、

 

モネ「わあ。急に開花しましたね!!」

私「やっぱりそう思います!?急に指が馴染んできて音に色がついてきた気がしたんです」

モネ「わかります、わかります。前と全然違いますもん!じゃあですね・・・」

 

と急にあれこれ言い出したモネ先生。

これ以上特に言うことはなかったんちゃうんか〜い。

 

きっとあのレベルでの演奏には言うことがなかったのだろうが、突然開花した今の私にはあれこれ言いたいことがあるらしい。

 

そうなってくるとあれこれやることや考えることがたくさん出てきて、ピアノの前に座る時間もおのずと増えてくる。練習すればするほど課題が出てくる。

 

本番まであと2週間。

くわ〜時間が全然足りない!!!!仕事やめたい!!!!

 

自分で限界を決めた時点でそこで人の成長は終わるのだと改めてわかる。

そして無意識ではあったけれど、多分私はちょっと舐めプ〜していたのだと思う。

もうこんなもんでいいんだろうってさ。

 

「最後まで希望を捨てちゃいかん

 あきらめたらそこで試合終了だよ」

 

うわーん、安西センセ〜!!!

そんでもって三井く〜ん!←私の好きな人

 

あんなに弾けるピアニストたちがそれでも日々練習する理由がよくわかる。

弾けたら終わりなんかじゃない。

練習すればするほど、まだまだ上があることに気づくのだ。

だからもっともっと弾いていくんだと思う。

この作業は楽しい。でもきっと苦しい。

こんな私ですらたった2小節の音の出し方や歌い方に悩んでキィキィ言ってるのだから。

 

そしてあっという間に最後のレッスン(本番前日)を迎えた。

正直、本番より先生の前で弾く方が緊張する・・・

結構こういう人って多いと思うなあ。

 

ピロピロピ〜♪

 

私(まあなんというか、可もなく不可もない演奏であったことよ・・・)

モネ「・・ご自分でもわかっていると思いますが、ミスのないこじんまりとした演奏でしたね」

 

なんか、めっちゃ厳しいんですけどーーー!!!笑

 

本番前日ってのはたとえド下手くそでも、

「よく弾けてますよ〜!」

とか嘘でもおだてたりするもんなんじゃないですか〜???

 

ま、この厳しさがあるからこそモネ先生の言うことは信用できるんですが。

 

モネ「もう技術的なことはあもるさんの体はちゃんと覚えてますよ。だからあまり細かいことは考えず、自分を信じて歌ってください。」

 

その自分が信じられんのんじゃ〜><

 

モネ「あと、冒頭はもう少し丁寧に弾いた方がいいですよ」

私「なんか音が抜けるのが不安で。ピアノによっては「遊び」が多い鍵盤もあるじゃないですか。だからそっと弾いてスカったら怖くて」

モネ「ホールのピアノだからそんなことはないと思いますよ。あとリハもありますし。」

私「でも〜」

モネ「不安だったらいっそ今までの淡白な弾き方を変えて、ゆっくりネットリ弾き始めて様子を見てみては?」

私「あ〜そうしようかな。それならピアノの様子を見ながらその後の調整もできるし。」

 

前日に急遽方針変更という決断をする私。

おっそろし!!!

しかもこの日のレッスンが夜だったため帰宅後に練習できない(マンション住まいなので)、という恐ろしい事態。

そしてそのまま本番へ突入するのであった・・・。