不可侵宝物。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

登場人物についてのおさらい・・・

 モネ先生=私の現ピアノの先生

 ドS先生=20年の空白を経て通い始めたピアノ教室の最初の先生

     (その時音大院生だったため、卒業&就職で退職)

 芸大先生=社会人になって1年間教えてもらった先生

 カラリ先生=小学生から14年間教えてもらっていた先生

 カバリエ先生=一番最初に習った先生

 ピアノマン=私のレッスンの前のコマでレッスンを受けているおじちゃん

 

 

たまたま見かけて、思わず笑っちゃった動画。

 

私は音大出身でもないし、趣味の延長でピアノを弾いてきただけなので(空白の20年間を経て3年前から再開)、

「あ〜。あるあるだよね〜。」

とはならなかったが、この気持ち、なんとなく理解はできる。

 

ピアノレッスン、お金の話。その2。』でも書いたが、やはり楽譜って高くて、地味に家計を圧迫するのだ。

 

動画でも言っているが、スケジュール帳でもなんでも最初に使う時って慎重になりがち〜。

ある時(たとえば地面に落とす、たとえばうっかり珈琲をこぼす等)を境に、どうでもよくなるが。

 

なぜこの話を持ち出したかと申しますれば、先日のピアノレッスンでちょうど楽譜への書き込みの話になったからだ。

 

モネ先生のレッスンでの楽譜の扱いは、練習曲にしても曲にしても、先生が指導内容や注意書きを楽譜に書き込んでくれる。

 

教室によって、また生徒さんの年齢によって、生徒さんが書いたり先生が書いたり、と書き込みのやり方は色々あるようだが、私に関して言えば、子供の頃から大人になるまで、カバリエ先生、カラリ先生、芸大先生、そしてドS先生、いずれも先生が書きこんでいたので、当然モネ先生とのレッスンでも、口で説明しながら文字や記号を書きこむモネ先生の姿を、当然のようにボヤ〜ッと見ている私であった(もちろん説明は聞いてますけども!)。

 

しかし、私の一つ前の時間帯でモネ先生のレッスンを受けているピアノマンは、自らメモ帳に先生の説明や注意を書き込んでいるのであります。

えー斬新!!

楽譜じゃなくてメモ帳に!?

 

あ、なんで知ってるかって?

それはストーカーのごとく、ピアノマンのレッスンを外で聞きながら見ているからです!

 ←ドアの一部がガラスだからチラッと見えるの。

 

そんなピアノマンを見た私、ちょっとした書き込みならともかく、長文を先生に書いてもらうときなんかは

モネ先生に悪いな・・

と思うようになった。

 

そして先日のレッスンで書き込みをしてくれるモネ先生に

 

あのう〜私が書きこみをしたほうがいいでしょうか。

 

と聞いてみた(笑)

 

そしたらば、

 

え!?なんで(笑)!?

 

と驚かれた。そりゃそうだ。

なので理由を正直に話しますれば、ピアノマンのレッスンをいちいち覗いて聞き耳立てている私にドン引きすることもなく(笑)、

 

あ〜。でも先生が書き込むのが普通じゃありませんでした?

むしろピアノマンさんの方が珍しいっていうか。

私がドS先生から引き継いだときからすでに自分で書き込みをされてらっしゃったので、

あ〜ピアノマンさんはそういうスタイルなのね

って思って、そのまま今に至ってます。

 

とのことで、

 

じゃあ、私は引き続き先生に書き込んでもらうということでお願いします。

 

ということになった(笑)

 

 

で、モネ先生の書き込みについて、だが。

 

上記の『ピアノレッスン、お金の話。その2。』で触れた、ブージー&ホークス社のラフマニノフの前奏曲集を買って、それを携えてレッスンに行った時のこと(約1年前)。

 

モネ「今日から新曲ですね、新しい楽譜だ〜♪」

 

となぜか先生のテンションが上がる。

 

まだ新品でカッチカチの楽譜をリラックマのクリップで止めながら楽譜を広げ、演奏開始。

するとしょっぱなで止められ、注意される。

 

ちょっと!!まだ1音しか弾いてませんけど(笑)!?

 

 

でここで普通は書き込み・・なのだが、モネ先生、楽譜を前にしばし止まる。

 

モネ「・・・楽譜に書き込んでもいいですか?新しい楽譜に書き込み、嫌じゃないですか?」

 

と聞いてくるではありませんか。

その発想はなかった・・と驚いた私。

 

私「いやいや、むしろガンガン書いてください。忘れっぽい私のためにバリバリ書き込んでください。」

 

と懇願いたしました。

 

おそらくモネ先生は音大生だった頃、動画と同じようなシチュエーションでたっかい楽譜をメリメリ折られて、さらにはそのたっかい楽譜にガンガン書き込みをされて

 

ひえーーーーー!やめてーーーーー!

 

と思っていたに違いない、と動画を見ながら思ったのであった。

 

 

また、書き込みのタイプだが、モネ先生含めて私の歴代の先生、いずれも書き込みは少ないほうだったと思う。

最初のカバリエ先生だけは私が小さいこともあって、家に帰ったらやることなどを丁寧に書いてくれていたが、それでも少ないほうだと思う。

 

 

カバリエ先生の書き込み。時代を感じる。昭和〜。

 

 

ご参考までにモネ先生の書き込みはこちら(楽譜は今レッスン中のハイドンのソナタ)。

 

冒頭の「ペダル」とは、ペダルの踏み替えをもっと工夫しろ、という意味で、モネ先生、静かに怒ってらっしゃいます(嘘)

 

青い波はスラーにしろ、という意味ではなく、小節や音符の形にまどわされず、音の動きでかたまりを意識するように、との指示であります。

 

どの曲の書き込みもだいたいこんな感じで、モネ先生も書き込み少なめ。

 

昔、現役の音大院生だったドS先生に、大学で使っている楽譜を見せてもらったことがあるのだが、全ページビッシリ書き込みがなされており、しかもめっちゃカラフルで、なんならもう音符見えないんですけど!?ってくらいで、超絶びびったことを思いだした。

音大の先生ってみんなあんな感じで書き込みするのだろうか・・。

だとしたら、私には向いてないかも・・

書き込みが多過ぎて楽譜と一体化しちゃって、大事な書き込みそのもの含めて楽譜丸ごと見なくなりそうな気がする・・(笑)

 

 

これがハイドンの楽譜の表紙。

毎週持ち歩いてるもんだから(という言い訳)、新しいのにすでにボロボロ。

 

粗忽者あもちゃん、譜めくりが雑すぎて楽譜を破く。

ここを持って乱暴にめくるのがクセになっているらしく、どの楽譜もここが破れている(笑)

 

モネ先生より、楽譜の所有者である私の方が豪快に扱っている、というオチであった。

 

ケチンボあもちゃん、あらゆる事象においてケチンボぶりをいかんなく発揮するのだが、なぜか楽譜に関してだけは全くそういうの、気にしないのだ。

書き込まないでー!

とか

もっと丁寧に書いてーー!

とか思ったこと、一度もないなあ。

 

ただ、動画の中の

「先生の書き込みは、宝」

については私も(過剰に)そう思っていて、そんな先生の書き込みがされた神聖な楽譜に私みたいな素人が要らんこと書いて汚してはいけない、とまで思っているのだ。

だからラフマニノフの件で指番号や臨時記号♭♮を書き込んだときも、結構葛藤があったな。

→ラフマニノフの件とは?『かめが翔んだ日。

なので書き込みも控えめ・・。

 

そんな私だから、ピアノマンみたいにその場でメモ帳に書くことはしないが、モネ先生がレッスンの流れで口頭でのみの指示や注意事項については、帰宅後付箋に書いて楽譜内に貼るのである。そして覚える。

 

いやいや、書けばいいじゃん?

とか思うじゃん?

でもどうしても私はそれができないんじゃ〜。

 

書かないとどうしても忘れちゃう、という箇所は小さく◎を書いたりするだけ。

え?なんの暗号?ってレベル(笑)

でもいいの、私にはわかってるから。記憶のトリガーみたいなもんだから。

 

とにかく「先生の書き込みは宝」だから、その宝に傷をつけることはできないのだ。

そんな神聖な楽譜をいきなり破っちゃうのはどこのどいつだとか、はい、そこ、言わない!

 

 

そんなこんなで今レッスン中のハイドンのこのソナタ(全楽章)に関しては、後日また楽譜の書き込みとその内容、その他いろいろについてもう少し触れたいと思っている。覚えてたら。

ちなみに現在、私にしては脅威の進み方で第3楽章に突入。

はやっっっ!!信じら〜れな〜い。

1年以上かかるだろうと覚悟してたのに、まだレッスン始めて4か月しか経ってない。

これは脅威のスピード。

やっぱりハイドンが好きなだけあるなあ、ブラームスであんだけ手こずってたのが嘘のよう。

とはいえ、ここから長期戦になのがいつものお約束ではある。

 

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