明けましておめでとうございます。
今年は一応喪中だったので、毎年恒例のあもちゃん手作り年賀状はございません。
せっかくの戌年だったのに!!!!
犬が描きたかったよー><
犬好きあもちゃん、残念無念。
というわけで、新年にふさわしく(かどうか知らんが)、あもちゃん読書人生について振り返ってみたい。
私を本好きにしたきっかけは「世界の名作文学」とかいう図鑑並みにぶっとい1冊だった。
※Amazonで探してみたが、それらしきものが見当たらなかった。厚さが10cmくらいあって、中身も2段組み(字も小さい)のイラストなんぞ一切ない本だった。
今思えば、平成も終わろうとする現在は萌え絵などで楽しい本が多いが、昭和な私が小さい頃は書物について容赦なかった気がする・・
シンデレラ(魔法使いがいなくて、しかもグロテスクでチビあもには結構ショッキングな内容)などもあったので童話も多かったかもしれない。
その本を幼稚園の頃からずっと繰り返し読んでいて(ひらがなや簡単な漢字は読めた)、なぜそんなことを覚えているかというと、
それしかうちには本がなかったから!
である。
私以外の家族は皆、書物に全くの無関心でその本だって誰かにもらったものに違いないのだ。
とにかく家にはその本しかなかったので、ねだるということを知らなかった私はその本を繰り返し読んでいた。
ちなみにその姿を見た母は
「あもちゃんはその本が好きなのね。同じ本ばかり繰り返し読んでるわ。」
とずっと思っていたらしい。
ママン・・全然違うよ・・・
しかし私の年齢のわりに難しい書籍のおかげで字も言葉も覚えたし、なにより繰り返しの単純作業がちーーーーっとも苦にならない性格になりました笑
森からのてがみ (ポプラポケット文庫)
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そして小学校にあがった私は図書室なる存在を知る!!!
そこで出会った本は数知れず。
同じ本を繰り返し読む、ということから解放された瞬間!
その中で私が愛してやまなかった本はこの「森からのてがみ」であった。
かわいらしい話がある一方、不気味な話や残酷な話も収録されていて、不思議系小説やドM物語にアレルギーがないのはこの一冊のおかげかもしれない。
シートン動物記[図書館版](全15巻)
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シートン動物記 全8巻セット
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※こんな表紙じゃなかった気が・・挿絵が所々にちょっと入ってる本だった・・
図書室に通い詰めて読んだのはシートン動物記であった。
動物かわいい、とかそんな話じゃなくて、冷酷で残酷で厳しい話が多かった。
ものすごくハマって何度も読んだ気がする。←結局繰り返しが好き・・
なぜだろうなぜかしら 2年〈上〉 (学年別シリーズ)
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なぜだろうなぜかしら 2年〈下〉 (学年別シリーズ)
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地味に好きだったのは「学年別:なぜだろうなぜかしら」シリーズ。
海がなぜ青いのか、など、この世の色々な事象について簡単にわかりやすく教えてくれる本。
ああ無情 (講談社青い鳥文庫)
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小学生あもちゃんに感銘を与えた1冊。
誰かにこの興奮を伝えたくて、西部警察(もしくは太陽にほえろ)を見ようとしていた父親に、この本がいかにおもしろかったかを話し続け、話し終わった頃には番組も終わっていた記憶が鮮明に残っている・・・
1時間もくだらん話を聞いてくれた父親に感謝!
後にも先にも1時間以上も話し続けたのはこの作品だけである。
三国志―中国古典 改訂新版 (少年少女世界の名作 42)
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女子だったが三国志が大好きだった。
ちなみにチビあもの推しメン(笑)は、曹操でした(一方、孔明は嫌い)!
今でもそうだが、昔からクセのある敵役が好きなのです。
そして「長坂の戦い」からの「十万本の矢」そして「赤壁の戦い」までの流れが好きでした〜。
そこから年齢が一気にジャンプアーップ!!高校時代へGO!
中学生の頃の読書(だけじゃなく全て)の記憶があまりない。
小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)
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初めて読んだ時、キレのいい文章に衝撃を受けた志賀直哉の「城の崎にて」。
大したこと書いてないのに(←小説の神様に向かってなんたる暴言)、質素で簡素な文章の積み上げ方一つでこんな世界が変わるのか、と衝撃を受けた。
短編の魅力を知ったのもこの作品から。
ちなみに志賀直哉が亡くなったのは1971年10月21日。あら、私の誕生日だわ(生まれ年は違うが)。
じゃなくてー。
亡くなった日が私の誕生日なのはさておき、私が問題にしたいのは亡くなった年、つまり著作権の保護期間についてである。
志賀直哉はなかなかの長寿で、2018年現在、死後50年を経過していないため、青空文庫などで読めないの・・・
著作権保護は大事なことだと思うのだが、作家への恩恵を考えても死後50年はちょっと長い!!
しかも「城の崎にて」なんて1917年の作品である。それこそ発表してからちょうど100年経過している・・さすがにもういいんじゃないの〜?
そしていよいよあもちゃん人生に爆弾を落とした大作家の登場です!
(こちらもご長寿、著作権がきれたばかりです・・)
痴人の愛
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痴人の愛 (新潮文庫)
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みなさまご存知!大谷崎こと谷崎潤一郎御大である!
大文豪といって怖れることなかれ、まずはこの『痴人の愛』を読んでみるがいい。
めっちゃおもしろいから〜。
初めて読んだ時、本当に腹抱えて笑った。まさか大文豪の作品で大爆笑するとは思わなんだ。
谷崎潤一郎を読もう、と思っているならば、この作品がおすすめです。
内容はドSあもる大満足のドM小説で、男が女にひざまずくだけの小説です笑
谷崎潤一郎にハマったら、あとはどれを読んでも面白い。
「鍵/瘋癲老人日記」「春琴抄」「細雪」などなど・・
「細雪」が近代文学史上3本の指に入るほどの名作だと思うのだが、読みづらいところもあるので、谷崎潤一郎に慣れてから読むのがオススメ〜。
鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫)
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「鍵」は奇抜な構成で読物として面白い。物語の構成力に度肝を抜かれた。
春琴抄 (新潮文庫)
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美しくてグロテスク。そしてやはりドS物語。
細雪 (上) (新潮文庫)
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細雪 (中) (新潮文庫)
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細雪 (下) (新潮文庫)
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文章がたおやかで、ひたすらタフな物語。
これを美しい日本の風景の礼賛として読むと面白みが半減、女性のタフさを愛した谷崎を愛してほしい。
こんな感じで今に至り、そして一人さみしく直木賞選考会なんぞ開催する人生であります。
あら・・・大した人生じゃない・・困ったわ。
番外編。
「30歳までに読んでおいたほうがいい本」として挙げたいのは・・
告白 (中公文庫)
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です。
本の厚さにも驚くが、内容の厚さにも驚く。
とにかく濃厚。
こちら「谷崎潤一郎賞」を受賞している。
谷崎潤一郎賞の受賞作はかなり読み応えのある作品が多く、なかなかあなどれない。
そんなわけで2018年も細々、本レビュー記事もアップしていきたいと思いまする〜
今年もよろしくお願いします。