本物の直木賞選考会(第154回)~結果・講評~ | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

呼ばれて浮かれて、じゃじゃじゃじゃーん!!!

◇◆

2016年1月19日、直木賞が決定した。

第154回「芥川賞」滝口氏&本谷氏のW受賞 「直木賞」は青山文平氏『つまをめとらば』


日本文学振興会は19日、『第154回芥川賞・直木賞』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き
芥川龍之介賞に
滝口悠生氏の『死んでいない者』、本谷有希子氏の『異類婚姻譚』の2作品を選出。
直木三十五賞は青山文平氏の『つまをめとらば』に決まった。

◇◆

おほほほほほほほほほーーーーー。
世界に轟け、1年半ぶりのあもちゃんの高笑い!!

青山さん、おめでとうございます!!
(どうでもいいけど、オジチャン受賞時によく(よく?)当たるわ~。)

トップバッター作品として読んだときは、
ひえー基準がこれになるのか、難しいぞ、と青ざめたが、最初のときめきを信じてよかった!
こんまり風ときめく選考の方法。
(・・つーか、ときめく片付けの方法ってナニ?
 自分のモノにときめくとかないんですけど。全部捨てろってこと?・・はだか!?)

なーんて大量のモノであふれかえるあもちゃん部屋の話はさておき、
さっさと早速答え合わせと参りましょう。
模範解答はいつもどおり、産経ニュースから。

【直木賞選評】作家宮城谷昌光さん「哲学的な思考をユーモアでくるんだ時代小説」

この宮城谷昌光氏の選評に照らし合わせ、汚部屋クイーンの解答↓

あもる一人直木賞(第154回)選考会ースタートー
あもる一人直木賞(第154回)選考会ー途中経過1ー
あもる一人直木賞(第154回)選考会ー途中経過2ー
あもる一人直木賞(第154回)選考会ー結果発表・統括ー
ホームラン(第154回)速報。

を採点して行こう。
久々の宮城谷さんの選評だわ。


>はいっっ!ドラムロール、スタ~ト!!!!
>ドロドロドロドロドロ~~~~~~
>ジャン!!!
>青山文平「つまをめとらば」(文芸春秋)
>で~す!!!
>青山さん、二回目のノミネートでの受賞、おめでとうございます~~~~~!!!!

※ >はあもちゃんの選評、「」は本物の直木賞選考委員の選評です。とここで今更説明。


いやーん、黒ちゃんに引き続き、私ったらまた(→大嘘)当てちゃったよー!!!!
当たると思ってたんだ~。
いつも思ってるんだけど~。

「『つまをめとらば』は最初の投票で、ただ1作過半数を獲得した。」

やっぱしねーーーー!!!
ちょっとちょっと、みんな聞いてる!?

>私の中では「つまをめとらば」vs「戦場のコックたち」であったが、
>本物の選考会では4作品の中からどれかが落ちた時点で一騎打ちという状態にはならず、
>案外すんなり決まっちゃうんじゃないかな。

ほらほらほらねーーーー!
私の思ったとおり、青山さんがさくっと過半数を獲っちゃいましたよ。と。

しかもしかも!!

「しかし、議論の過程で、
 宮下奈都さん(49)の『羊と鋼の森』(文芸春秋)、
 深緑野分さん(32)の『戦場のコックたち』(東京創元社)とともに
 3作品が最終選考の対象となり、最終的に『つまをめとらば』1作を受賞作に選んだ。」

>私の中では「つまをめとらば」vs「戦場のコックたち」であった

そうであったか、そうであったか。
わたしゃ大満足じゃ。
うむうむ。

・・え?
あ~、そこに触れちゃう??

「宮下奈都さんの『羊と鋼の森』(文芸春秋)・・(略)が最終選考の対象となり・・」

なんでお前がそこにおるんや。
私の中では最下位なのに!!

>あもるがときめく選考の方法に従い、
>20時間後に行われる本物の直木賞選考会の経緯を予言いたしましょう。
>まずは▽宮下奈都(なつ)「羊と鋼の森」(文芸春秋)が落ちるであろう。
>他の4作品に比べるとかなり劣ると思われた。

劣る・・・かなり劣る・・・
いきなり経緯の予言が外れる~。どこ見てるんだ、私。
私ったら、180度違う方向に(しかもひどいこと言って)打っちゃったよ。テヘヘ。
(でも受賞作は当てたよ!!!!!!←!の数が!!!!!!!)

「次点となったのは宮下さんの『羊と鋼の森』。」

しかも次点だったとは!!
私の中では最下位なのに!!

コホンコホン。ま、そういうこともあるよね。
それはさておき~。→見たいものしか私は見ない。
まずは青山さんの作品についての話を聞こうじゃありませんか!!

「『つまをめとらば』には、ユーモアがある。
 ユーモアが書ける人は、知性と知的なゆとりがある人だ。
 藤沢周平さんの作品に似ているという委員もいたが、藤沢作品よりも明るく爽快感がある。
 また、短編集は受賞するのは難しいが、レベルがそろっている。
 質力のレベルが高い証左であり、賞にふさわしい文章力。」

ユーモアかあ・・・
ニブチンあもちゃん、それは感じなかったけども、明るい爽快感については同意。
しかも「短編」というところに注目してくれて、短編好きの私としては大変嬉しい。
短編での受賞ってほんと質が高くないと難しいと思う。
私もこう言ってる。

>しかも短編というハンデをもろともせず飄々と世界を描き、
>いやむしろ短編であることを充分に活かして細かく描くべきところは描き、
>だからといって小さくまとまることなくぐっと読ませてくれたし、
>とにかく欠点が見当たらなかった。

>長編に比べ、短編はダイナミックさを出すことが難しい。
>ここ最近、ダイナミックさやスケールの大きさが重視される傾向にある中、
>そんなハンデをもろともせず、限りなく制限された中で大きく世界を描ききった。
>しかもどの角度から見ても美しい。

短編推しのあもちゃん、力をこめて熱く語っております。

「要するに、「絶対ダメ」という否定力が(宮下さんは)強く、青山さんのほうがゆるい。」

青山さんの作品に欠点が見当たらない、という私の意見と同じと見ていいだろう。
青山さんの今作品は誰からも嫌われない、そんな作品なんだよね。
とにかく優しい文体から。
見た目はクマみたいなオジサンだけど。

「青山さんぐらい(の年齢)になると、
 人の盛衰、生死を知り、それを大げさでなく、あっさりと書ける。
 それが文章の軽みや、くすぶりになってでてくると思う。重くない。
 人生を重く感じさせずに、ひゅっと垣間見させてくれる。」

出ました、今回の選評で一番の私の胸を突いた言葉。
宮城谷さん、青山さんの文章のあの軽やかさと優しさをこう表現してくれた。
本当にそんな感じ。

「青山さんは哲学的な思考が強い方ではないかという印象。
 哲学的思考をユーモアにくるんでいる。」

だそうです・・
すんません、あもちゃん、そこはわかりませんでした~!
それをあえて感じさせない青山さんのうまさ、ということなのであろう。

宮城谷さん、選考の経緯に重きを置いた話をされたみたいで、
受賞した青山さんについても作品の細かい箇所には触れず、
全体的にさらっとした選評になってしまって(毒舌が吐けなくて)残念。
まあ、短編だから選評しづらいというのもありますわな。

さてさて、受賞作を当てた勢いで他の4作品の選評についても見ていきたい。


▽深緑野分(のわき)「戦場のコックたち」(東京創元社)

「深緑さんの『戦場のコックたち』の評価は高い。」
「今回の選考会の山場となった作品。」

この選評が聞けて私も嬉しいよ。

私も

>そして深緑さんの「戦場のコックたち」である。
>ちょっとちょっと。
>どえらい作品が出てきましたよ。

と嬉しい悲鳴と感嘆の声をあげ、私の中では惜しくも2位でした。

「日本人が1人もでてこないアメリカのコック兵の話。
 「ノルマンディー上陸後の連合軍の話を、よく日本人がここまで書けた」と、
 感嘆の声があった。」

わたくし歴史とかに詳しくないもんで、よく日本人がここまで書けた、とか
そんな偉そーなことは言えず、どこまで書けてるのかもピンときてはいないのだが、
パラシュート部隊の上陸作戦の箇所は、知識は何もなくとも面白く読んだ。

>この作品を読んで私の中の基準が決まった。
>「戦場のコックたち」
>を中心にして順位を考えてみよう。と。
>そうするとスルスルと上記のような順位になったのである。

私はこの作品を基準としたのだが、どうやら本物の選考会でもそうだったらしい。

「(最初の投票は)青山さんだけ過半数を取った。
 しかし深緑さんの『戦場のコックたち』について議論し、
 簡単にこれを外していいのかという意見がでた。」

「今回の選考会の山場となった作品。」

やはりこの作品が今回の選考会の台風の目となったのだ。

黒ちゃん(黒川博行「破門」)受賞時も実は最初の投票で黒ちゃんが過半数をとった。
そしてあっさり受賞となった。

ところが今回は青山さんが過半数をとったにも関わらず、
3作品で決選投票になっているのだ。
そりゃ宮城谷さんも作品の詳細には触れず、選考の経緯に重きを置いて話すわけだ。
深緑さんの『戦場のコックたち』は簡単には手放しがたい、それほどの魅力をもっているのだ。
でも3位・・。

そして肝心の作品の内容については、
私がそんなに重要視しなかった「戦争」について熱く議論していたようである。

「大量の死者を出した戦争について、
 この作家はどのような向き合い方をしているのかを含めて議論になった。」

この議論はすごく大事だと思う。
「戦争」という非常にナイーブな問題を扱う以上、避けては通れない問題である。
その議論の詳細については記事にはなっていなかったが、
私は誠実に向き合っていたと思った。

>戦争の悲劇、興奮や恐怖などはぎゅっと絞り込んで描くことでリアリティを残し、
>若いコック兵が友情や生死に触れ、成長していく様子も描かれている。
>時に残酷に、時に感傷的に。
>主人公もヒーローなんかじゃなく、
>常にそこらへんにいるちょっとお人好しの普通の若者を等身大に描くことに
>作者が細心の注意を払っていることがよくわかる。

作品として、戦争の悲劇をここに書き留める!のように真正面からとらえてはいないものの、
本当に誠実だったと思う。

「小説はボーダーレスで、日本人がアメリカ人に成り代わって書いてもいい」と。
 とはいえ、「日本人にアメリカ人が書く以上の力量があるのか」と危惧する人もいた。
 「米国で翻訳され、米国で読まれたときに直木賞の選考委員として胸を張って押せるのか」
 という否定的な意見もあり、大層白熱した議論になった。」

この議論って大層白熱させるようなことかなあ??
小説はボーダーレスなんだし、あらゆる実験的なことがなされてもよいと思うの。
アメリカ人では書けないことを日本人が書けることだってあるんだし。
「ラストサムライ」(映画)なんて、作品自体がいい悪いは別として、
日本人の視点からじゃ撮れないよ。そして結果的に成功している。

芥川賞に世界のハルキムラカミを選べなかった悪夢よ、再び甦れ。
ぜひ深緑さんには世界に羽ばたいてもらって、こんなくだらん議論をせせらってほしい。

「ただ、小説として評価したときに、志願兵がコックになる道筋の起伏が少し弱い。
 もう少しダイナミックに料理をどのように活用したかなど、
 書き込んでも良かったのではないか。」

ダイナミックに料理するほど物資もなかった気がしますが・・・。
確かにドイツ軍の料理はおいしそうだったけど。

言われてみればたしかに料理よりも、
どうやって限られた食料を兵士たちに配給するか、に重点が置かれていた。
それを含めてのコック兵だしね。

残念ながら最後の決選投票で3位となってしまったが、
深緑さんには選考委員の宮城谷さんから大変心強いコメントが残された。

「ただ、点数が低くても、存在しつづける作品もある。
 『戦場のコックたち』はそれだけ存在感があった。
 日本人が米国人になって米国軍のことを書き抜いたという珍しいケースをどう評価するか?
 新しい小説を書く人の中には、別の国の人になりきって書く人がでてくると思う。
 この作品はその先駆けになるかもしれない。
 これほど問題になったということは、国境や国民性の問題をどう考えていくのか、
 これからの新たな課題であり、ひとつの問題提起になっていく感じがする。」

私も同じことを思っている。

>とにかく文章が変わっていて、
>舞台が外国で主人公も外国人であることから、外国小説を意識して書かれていることもあり、
>日本人の書く文章っぽくない。
>しかも描く世界がドライで、良くも悪くも日本人らしい湿気がまるで感じられない。
>このドライ感が新しいのだ。

>どえらい存在感のある作品の登場に、
>ああ、時代が変わろうとしている
>と嬉しくもあり、時代に置いていかれたオバチャンとしては淋しくもなった。

深緑さんには新しい世界の先駆けとして頑張ってほしい。

つーか、受賞作の青山さんより丁寧な選評ってどういうことやねん。


▽梶よう子「ヨイ豊(とよ)」(講談社)
▽柚月裕子「孤狼(ころう)の血」(KADOKAWA)

これら2作品は、私も

>▽柚月裕子「孤狼(ころう)の血」(KADOKAWA)
>が落ち、続いて
>▽梶よう子「ヨイ豊(とよ)」(講談社)(が落ちる)

と予言しただけあって、最初の投票でアッサリ落ちたらしい。

「梶よう子さん(54)の『ヨイ豊』(講談社)は、
 江戸時代の浮世絵師の話で、
 幕末から明治にかけて衰退していく様子が良く書けているという人もいたが、
 全体的なトーンが短調だった。」(本文ママ。)
  →「短調」?「単調」の変換ミスでは?それとも短調的に暗いって意味?

「柚木裕子さんの『孤狼の血』は広島の暴力団の抗争を描いたものだが、
 事実が小説的な展開の妨げとなり、物足りなさを感じた。」

これだけーーーーー!!!!!
柚月さんに至っては、「事実」をよく知らないから妨げにもならなかったのだが・・。
2作品とも結構楽しめたんだけどな~。

宮城谷さんがちっとも話してくれないので、仕方ないから私がお二人に送るエールとして、
再度褒め言葉を転記しておこう。

梶さん
>江戸から東京へ、江戸時代から明治時代へ、将軍から天皇陛下へ。
>変わりゆく時代を鮮やかな色で描いていた。
>考えたこともなかった世界がそこにはあった。
>印刷技法も変わり、絵が庶民の楽しみから芸術に変わる。
>浮世絵が西洋の絵に押されて廃れていく様子が、
>時代に翻弄されながらも、力強く生きる浮世絵師を通してみることができる。
>見たこともないのに、この作品を読むと江戸から東京に変わって行く様子を
>まるでさっきまで見ていたかのような錯覚に陥る。


宮城谷選考委員によると
「幕末から明治にかけて衰退していく様子が良く書けているという人もいた」
とのこと。
どの選考委員が言ったかわからないが、この人とは仲良くなれそう。
・・って、伊集院静だったら仲良くはしない!!

柚月さん
>暴力的でむちゃくちゃで法外な捜査もなんのその。
>正義は必ずしも正しくはない。
>私、そういうの好きなんだわ。
>技巧的な構成に、その技巧に勝るとも劣らない展開の面白さ。


さあ、最後にやってきました、

▽宮下奈都(なつ)「羊と鋼の森」(文芸春秋)

「新米のピアノ調律師が成長していこうとするシンプルな設定。
 しかし、調律を通して、小説的表現さえも表現しようとした二重奏的な深みがあり、
 芥川賞候補作となってもいい内省的な作品。」

宮城谷さんが「二重奏的な深み」って言いたいだけやーん!!!
おれ、上手いこと言った、みたいな。
ぜひ私としては、次回から芥川賞にうつっていただけると助かります。

「ただ、ストーリーがなく面白くないという委員も2人いた。」

どの2人の選考委員が言ったかわからないが、この人とは仲良くなれそう。
・・って、伊集院静だったら仲良くはしない!!
本日二度目!

でも一人は伊集院静っぽいんだよな~。
なのでもう一人の人と仲良くすることにする。


「司馬遼太郎さんは
 「自己意識の強い人が芥川賞、他者との関係に目を向けたものが直木賞向け」
 とうまく表現した。
 この作品は自己に向いているが、とげが少なく、非常になめらかにカンナがかかっている。
 だったら、直木賞として受け止めたいと思った。」

・・・私、バカなのかな。
それがどうした、としか感じないんですが。。。
つーか、芥川賞にうつってくれないかな~。

といった具合に評価はまるっきり逆ではあったが、思っていることはほぼ同じ。

選考委員のいう
「自己に向いている」「内省的な作品」
というのは、すなわち

>とにかく読者の感覚に訴えかける小説で、比喩や感傷的な表現が多い。
>子宮で感じろ!的な小説。

と理解した私の感想に通じるものがある。

それをよしとした選考委員と、私のように

>それが的確な表現であればいいのだが、
>ちょっと読者に頼り過ぎでは?という点も多かった。

と批判的になってしまった人もいると思うんだ~。
おもしろくない、と言った2人の選考委員と仲良くしたい!

深緑さんの小説では
「戦争にどう向き合うのか、うんぬんかんぬん」
とグダグダ言っていたのに、
なにゆえピアノや音楽にどう向き合うのかうんぬんかんぬんについて議論しないのか。

選考委員の皆様はダンパーペダルがなにかを知っているんですかな!?
あの表現でわかったんですかな?
と私は1時間ほど問いつめたい。

てなわけで

「ただ、否定力の強い作品、作家のほうがこれから伸びていくような気がします。
 曖昧な賛同よりも、「絶対にこれはダメだ」といわれたほうがいい作家になることがある。
 宮下さんはこの否定の声を、褒め言葉だと思ったほうがいい。」

ということですので、
私(と正体不明の2人の選考委員)のきびすぃ~批判を褒め言葉として
頑張ってもらいたい。

◇◆

このたびの選考会、
とにかく選考過程がいつもと違ったので、宮城谷さんの選評も平坦なものに。
私もなんだかいつもの(毒舌の)調子が狂っちゃったわ。
私としては首をひねったり、うなづいたり、激怒したりしたかった!!→血圧あがるぞ。

あえて言うならばこの選考会全体について思ったのが、
選考委員よ、もっと小説的に楽しもうぜ!!!と言いたかったかな。

そりゃー、事実や基本がしっかりとした上に成り立たないと小説も楽しめないんだけどさ。
そりゃー、普通の高校生を書いていたのに、
突然前触れもなく空を飛び始めたら、は?とかなるけどさ。
だからといって、あまり事実やリアリティに重きを置くと、
大事なものを見失う気がするの。
選考委員のオジサンオバサンには、嘘くささを楽しむ技術ってものが足りない!!
と時代おくれのオバサンが言ってみる。

そしてなぜか受賞作の青山さんより他の作品の方が、
内容に深く触れられているという奇異な現象が起こったのもいつもと違う選考会であった。
それも青山さんの小説の醸し出す優しさや余裕からなのかもしれない。

選評最後に宮城谷さんはこう締めくくっている。

「レベルというのは難しい問題。直木賞の選考委員をするときに受賞作なしのときもある。
 また、与えられた6作全部が受賞に値すると思ったときは、候補全作を受賞させてもいい。
 1作か2作にする矛盾も感じている。
 点数の高さが質の善しあしに比例していると思っていない。
 今回は候補作なしという考えはなかった。」

次回はまさかの候補作全部が受賞とかあったりするかもしれません!!

いくらなんでもそれはないだろうが、今回は二度目のノミネートでの受賞であったが、
初ノミネートでの受賞ということも全く厭わないようだし、
今後はあの「次作を見てみたい」という名言が聞かれなくなるのかもしれません。

ちょっと~
老害が抜けたからであろうか、直木賞選考委員がデキル子になっちゃってるじゃん!
うーん、それはそれでさみしい~。
もっと悪口言わせろ。


次回お会いするのは、半年後の夏。
今度もまた当てるんだー!!
根拠ゼロの確固たる自信にみなぎっております!!

あもるという生き物は当落に関わりなく、いや、なにものにも関わりなく、
天から自信を付与されているのではないか。
つまをめとらばギャグ。

素晴らしい作品に出会えることを期待して、半年後、またお会いしましょう!!!