日蔭のニワトリ。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

ある日、スーパーに行くと、鶏ガラが格安で売られていた。

鶏ガラで出汁をとって、何かすっごくおいしいもの(未定)を作りたい。

と突然、思いついた私。

思い立ったらすぐ行動。
早速鶏ガラを手に、台所に立った。

~♪BGM「キューピー三分クッキング」

私「まずパックから鶏ガラをだしまーす」

ヌルリー。

私「ぎょぎょーーーーー!!!!ニワトリーーーーー!!!!」←当たり前。

か・・・形がニワトリすぎる。。。。
いきなりキューピー三分クッキングが地獄のクッキングへと早変わり。

私「こ・・・こわい・・・。」

ガクガクブルブルしながら、
ニワトリの原型をとどめた物体を湯にドボンとつけ、水にあげる。
そこから、ゴシゴシと血や内蔵を洗う。

私「こ・・・こわい・・・。」
私「おしりの穴がモジモジするぅぅ」←恐怖で。
私「手がヌメヌメするー。ズルズルするー。うへぇ。」

このヌメヌメ・ズルスルは、美肌にいいと言われるコラーゲンとやらであろう。
渇いた女子らが喉から手が出るほど欲しいと言われる、あのコラーゲン。
しかし今の私にゃ、全く不要なヌメヌメ・ズルズル。
うへぇ。

はあ。昆布とカツオの時は楽しかったなあ・・・(遠い目)。

 →参考記事『もったいないとらいふ。
  ※今もきちんと、昆布とカツオで出汁をとり続けております。

きれいに洗ったニワトリの原型をとどめた物体を包丁でぶったたく。

骨を粉砕!
骨を粉砕!

私「今のこの私の姿、やばくないか?・・・『日蔭のふたり』を思いだす。」

日蔭のふたり [DVD]/パイオニアLDC

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男の前妻(だったと思う)が、豚だったか牛だったかを庭でかっさばいてるのを見て、
男がどんびきするシーンが冒頭に出てくるのであります。

食うためなんだから仕方ねーだろ!!!
それを嫌がるなら、てめーがもっと稼いでこい!!
とその前妻に成り代わり、私は映画館で言いたかったすー。

てな懐かしい想い出に浸りながら、骨を粉砕し続ける私。

ニワトリの原型を留めた物体の骨に切れ目を入れ、ニワトリっぽくなくなったところで、
いざ、鍋に投入!!!

プルルルルー
プルルルルー

私「あ、電話だ。しかし今の私に出る余裕はない。」



点火!!!!

私「はあ。ようやく終わった。あとはひたすらあく取りか・・」

1時間も鶏ガラを見てなきゃいけないのかよー。めんどくせぇなあ。
と思いながら、ふと思いだした。

私「あ、電話電話。」

私「あ、元同僚Kからだった。」




鶏ガラをとってて、携帯を持つことができなかったことを詳しく説明。

その後、同僚Kのマシンガントークを聞き続けていた私。
その間も、受話器を片手にずっとアク取りをする私。

おかげであっという間に1時間が過ぎていった。
こりゃ、アク取りのときは電話に限るね。

Kよ、ありがとう。




特にメニューも決めてなかったので、とりあえずオーソドックスに塩こしょうでスープ。
やっぱりおいしい!!!←ニワトリと格闘した分だけ、ハードルが下がってます。
やさしい味になっていた。

それにしても鍋いっぱいにあった鶏ガラスープ、1時間煮込むとめちゃ減った。
寸胴でも買うか?←ラーメン屋?

しかし寸胴分のニワトリと戦わないといけないかと思うと、
かーなーり、気が引けるあもちゃんなのであった。
そして改めて、
『日蔭のふたり』で、家畜をかっさばいていた前妻に感心する私なのであった。
(・・・って作品は鶏ガラをとる話じゃないです、念のため!!!)