ALWAYS 三丁目の夕日、ALWAYS 続・三丁目の夕日 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

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え!主役ってつっつんじゃなかったの!?

(あらすじ)
(1)
昭和33年春、東京の下町、夕日町三丁目にある鈴木オート。
そこに集団就職列車に乗って青森から集団就職で六子(むつこ)がやってくる。
六(ろく)ちゃんと親しまれるが、実は大企業に就職できるかと期待していた六子は、
小さくて古臭い下町工場の鈴木オートに内心がっかりしていた。
その向かいにある駄菓子屋「茶川商店」の主人・茶川竜之介は小説家。
茶川は居酒屋「やまふじ」の美人店主・石崎ヒロミから
見ず知らずの子供・古行淳之介を酔った勢いで預かってしまう。
帰すに帰せず、二人の共同生活が始まる。

(2)
東京下町の夕日町三丁目、
自動車修理工場を営む鈴木家に親戚の女の子・美加が預けられることになった。
父親が事業に失敗し、出稼ぎに行くのだ。
しかしお嬢様育ちの美加はなかなか鈴木一家や夕日町の人々になじめないでいた。
一方駄菓子屋の茶川は、黙って去って行ったヒロミを想い続けながら淳之介と暮らしていた。
そんなある日、淳之介の実父とみられる川渕が再び息子を連れ戻しにやって来た。
そこで茶川は、人並みの暮らしをさせられる証しを必ず見せるからと頼み込み、
改めて淳之介を預かった。
大きな事を言ったはいいが、どうやって安定した生活を見せられるのか。
やけ酒に酔いつぶれる茶川ではあったが、
翌朝、一度はあきらめていた“芥川賞受賞”の夢に向かって黙々と執筆を始める茶川の姿があった。
それを見た鈴木オートやまわりの皆は、心から応援し始めるのだった。
茶川が芥川賞へ向けて全力で書き上げた内容とは、
それはなんとも川のせせらぎのように純粋な物語であった。
鈴木オートや商店街の人たちは殆どの人が
茶川の書き上げた本を買い何度も読み、泣く人、感動する人、あのころを思い出す人など、
人それぞれが違った観点をもち茶川を支えていくのである。
はたして黙って去っていったヒロミとの運命はいかに。

◇◆

先月、BS日テレで『ALWAYS 三丁目の夕日』が放送され、いたく感動した私。
(感動の8割は、つっつん(堤真一)のかっこよさです。)
引き続きパート2が放送される、と言うので、次週か!?と期待していたら、
次月だった!!!

私「絶対、忘れるわー。」

三歩歩くと忘れる鳥頭のあもちゃん。
けして忘れちゃならぬ、と早速手帳に書き込んでおいた。
もっとマシな予定はないのか。

そんなくだらん手帳のメモが功を奏し、
パート1、パート2を無事視聴することができた。

んもー、マイスイートダーリンつっつん、かっこええわああああああ。
あの、肉体がたまらーーーん。
ジムとかでムリクリ作った人工物じゃなく、
仕事(車の修理工場の社長)をしていて自然とついた筋肉、というのがよくできていた。
背中のしなやかな筋肉がすんばらしかった。
土方のおじさんかつっつんかうちのお父さんか、ってくらい、
白の半袖肌着がよく似合う(笑)
広い背中のつっつんの横に並んで立った茶川竜之介役の吉岡秀隆。
彼の背中があまりに貧相でますますつっつんの背中に惚れたわ~~~~。
吉岡さんもまた、貧乏作家を演じるにあたってかなり絞ったんではないかと思われた。

そんな白の半袖肌着がよく似合う鈴木オートの社長、つっつんの男気と短気が
戦後の下町のおじさん像という感じでよかった。
また、この鈴木夫妻のやんちゃな子供の一平がかわいいんだ。
やんちゃで、ちょっとお調子者だが、とってもイイコ。

一平の笑えるかわいいシーンは多々あるのだが、(2)で、
親戚の美加ちゃんがこんな汚くて狭い家、我慢ならん、と言うと、
おいおい、お前、誰んちで世話になってんだ、お前の父ちゃんが倒産したんだろ、
と(←誰しも心の中で思ってたこと)言い返し、美加ちゃんを泣かせてしまうシーン。
母親である薬師丸ひろ子が「謝りなさい」と言うと、一平は
「どうもすいません。」
とおでこにゲンコツをあてて、テキトーに謝る。
わーん、と二階にあがる美加ちゃん。
そのやりとりを聞いていたつっつん、
「謝ってこい。」
と一平に言うと、一平は
「謝ったもん」
と言い返す。そんな一平につっつん、
「三平じゃなく謝ってこい」 ←三平=林家三平
と謝りに行かせる。

あはははー。
いやーん、笑えるー。
・・・・結局、つっつんがらみ、と。

こんなやりとりも、この時代の家庭で普通に交わされたことなんだろうなー、と
自然と受け入れられ、一平の生意気さもかわいさも微笑ましく思うのであった。
(ツンケンしていた美加ちゃんだったが、その後すぐ打ち解け、
 母親のいない淋しさから薬師丸ひろ子に甘えるのであった。
 傲慢美加ちゃんを嫌いになる前に、彼女の育ってきた色々な事情が明かされ、
 ツンケン時間が短いのは大変よかった。私の心的に・・・)

きっとビートたけしの過ごした時代ってこんなんだったんじゃないか、と
一平を見ながら勝手に幼いたけしに思いを馳せる。

そんなつっつんも、実は戦争に行って生き残って帰ってきた経験を持っていた。
短気ですぐ怒鳴る親父、でも家族思いの親父という人物ではなかった。
多くの友人が死んで行くのを戦地で見ていたのだ。

東京タワーができあがるのを見ながら、成長していく日本を見ながら、
元気に前向きに生きて行くみんなの心の中には、それぞれ影を抱えているのだった。

そんな切なくて、ちょっと元気になれる映画でよかった。
何がいいって、そりゃつっつんなんですが、つっつんだけでなくとにかく登場人物がいい。
お母さん役の薬師丸ひろ子がすんばらしい。
肝っ玉母ちゃんなんだけど、きれいで、優しくて。
短気のお父ちゃんをなだめる術も習得していて、でもお父ちゃんを尊敬している。
いい!!!!

堀北真希ちゃんもとにかくかわいかったしー。
須賀健太くんもよかったしー。
氷屋のおやじもよかったしー。
みんなが本当によかった。

ただ、お前は許さん、小雪!!!!
いやー、なにゆえお前は空気を乱すのだ。
いやいや、(1)はよかったよー。そこそこ。
ちょっと知性が欠けた、でも純粋に愛を信じる娼婦を立派に演じていた。

がー。
(2)のラストで、茶川があと一歩のところで芥川賞を逃した場面。
茶川の前に現れた小雪。
茶川と抱き合う。
号泣する二人。

私「なに、これ、笑うとこ?」←いいえ、泣くところです。

なに、この茶番感。
つっつんとその他大勢のよい役者さんたちが今まで造り上げた2時間が一気に台無し。

それだけがまことに残念でありました。

エンドロール・・・
吉岡秀隆

私「ええええええええーーーーー!!!!!!?????
  主役って吉岡秀隆だったの!?!?
  つっつんの存在感、主役級やないのーーーーー。」

調べると、つっつん、この作品で助演男優賞を受賞してるそうな。
そら、そうでしょうよ。
今、戦地帰りのお父ちゃんをやらせたら、つっつんの右に出るものはいない。
ますますつっつんに惚れました。
totoBIGを当てて、大田原牛の花子を迎えにくるから、とか言ってるだけの男じゃない。
私だったらtotoBIGなんか当てなくても、迎えにきたらすぐついていくのにー。
大田原牛の花子より安い女、あもちゃん。

さらにさらに調べると(3)があるんですってーーーー!?
しかしBS日テレではまだ放送しないらしい。
うーん。続きが知りたい。
しかし金を出してまで見たいか?小雪の茶番を・・・。

つっつんか、小雪の茶番か。
うーむ、しばらく悩むことにしよう。