いやいや、どもども、ああ、こちらさまもどもども。
え、こちらを歩くんですか、
いやいや、そんな、レッドカーペット&スタンディングオベーションでお出迎えだなんて
照れるなあ。おほほほほほほほほほーーーーー。

◇◆

2014年7月16日、直木賞が決定した。

芥川賞に柴崎友香さん、直木賞に黒川博行さん

第151回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日、
東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、
芥川賞は柴崎友香さん(40)の「春の庭」(文学界6月号)に、
直木賞は黒川博行さん(65)の「破門」(KADOKAWA)にそれぞれ決まった。

◇◆

黒川博行さん、おめでとうございます!!
くろちゃん、やったね!!!
今、日本でくろちゃんの受賞を一番喜んでいるのは、ご本人と奥様、そして私であろう。
自分のことのように嬉しいです。
というか、自分のことだから嬉しいです。
以上。

こうして勝利の美酒に酔い、いつまでも自画自賛記事を書き続けていたいが、
なんか三振ショーの反省記事の方が閲覧率が高いの。
人の不幸は蜜の味ーってか。
しどい!しどいわ!!

なんて茶番はさておき、さっさと早速答え合わせと参りましょう。
模範解答はいつもどおり、産経ニュースから。


【第151回直木賞講評】伊集院静選考委員「浪速の読み物キングに春」

この伊集院静氏の選評に照らし合わせ、ホームランクイーンの解答↓

あもる一人直木賞(第151回)選考会ースタートー
あもる一人直木賞(第151回)選考会ー途中経過1ー
あもる一人直木賞(第151回)選考会ー途中経過2ー
あもる一人直木賞(第151回)選考会ー結果発表・統括ー

を採点して行こう。

>あもる一人直木賞選考会(第151回)の受賞作品は
>黒川博行「破門」(KADOKAWA)
>で~す!!!
>くろちゃん、おめでとうございま~す!!!!

的確なインパクトから脱力して振り抜いた結果、会心の一撃、大ホームランであります!!!
ううう。
苦節十年(もやってないけど)、私、こんなの、初めて・・・←エロい。

インタビュアー「あもる選手、勝因はどこにあるのでしょう。」
私「そうですね、やはり、えこひいきしなかったことじゃないでしょうか。」

私、昔からえこひいきが過ぎる傾向がありまして、
好きな人のものなら何でも好き!みたいな・・・
ダメ上司、ダメ飼い主、ダメ親・・・などに通じる典型的なダメなヤツです。

しかし今回はそれじゃあいけない。
そんなえこひいきは、私も相手もダメになる、と心を鬼にして、←恋愛か。
曇りなきまんまるまなこで一人選考会を行ったのである。

その結果のくろちゃーん。
ま、そんなくろちゃんも、私の敬愛するヤンキース黒田博樹に名前が似てるということで
贔屓されてたんですがね。

「黒川博行さんの『破門』は、1回目の投票から圧倒的な支持で、否定するというか、
 何か少し(問題が)あるというような、選考委員はいず、
 全部◯ではありませんが、残りのなかに半数以上のものはありませんでした。」
「6作品のなかで読み物として一番面白い。」
「私もこういう1作だけ飛び抜けていたのは初めてなので、(略)」

>まあ、とにかく面白かった。
>あっさり栄冠はくろちゃんに輝いたのであった。

>10秒で結婚したくなっちゃった作品が出ましたよー!!!
>ヤンキースのくろちゃんこと黒田博樹と漢字たった二文字違いの
>黒川博行さんの『破門』である。
>ウィルユーマリミー?

くろちゃんに求婚までして、贔屓してない、とか、曇りなきまなこ、とかよく言えたなと。
いやいや、私はくろちゃんの作品に求婚しただけですからね!!
言い訳クイーン登場。

てなわけで、
私もグダグダ悩んではいたものの、結局最終的にはあっさりくろちゃん1本で決め、
本物の選考委員も(残り5作品の講評について)グダグダ言いながらも、
飛び抜けてくろちゃんがよい、とのことであっさり決めた、とのこと。

いやはや、選考委員たちと話が合うねえ~ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ
でも伊集院氏は好きじゃないけど。とにかく顔と身体がタイプじゃない!!
以上です。

しっかし、気が合う浅田氏の時には結果はふるわず、
顔と身体がタイプじゃない伊集院氏のときにはどんぴしゃってどうなっとるんじゃ。
恋愛と結婚は違うよってことかしら。違うか。

それにしても、ホームランだと語ることがあまりないな。
文句を言ってこそ価値のあるあもちゃんブログなのに。←そうなのか?
口べたあもちゃん、いつまでたってもトップギアに入らない。ぷすんぷすん。

それは伊集院氏も同じようで、どういう経緯で黒ちゃんに決まった、とか一切なし!
いつも懇切丁寧に語ってくれてる浅田次郎氏とは違い、ほんとなーんもない!!
唯一
「選考に時間がかかったのは、選考会の司会者が丁寧にやりすぎちゃって、
 5作(の論議)が終わったときにみんな疲れちゃったんです。
 べつにもめたわけではないんです。」
とだけおっしゃっており、司会者に文句を言ってるだけであった。

そして

「当人(くろちゃん)はこのうれしい知らせを雀荘で聞いたそうです。
 ひさびさに無頼といっては変ですけれども、
 きちんとした作家の(受賞の知らせの)聞き方だと思って私も喜んでいます。
 編集者と一緒に待たないという性格がよろしい、と僕は思います」

ど・・・どうでもええわ、んなもん。

何度も言うよ~♪
残さず言うよ~♪ 
どーっでもええわ、んなもん!!!!!

おもしろきゃ、なんだっていいんですよー。
編集者と待ってたっていいんですよー。
無頼じゃなくったっていいんですよー。
だって、ほら、くろちゃん、私が期待してた黒のスーツじゃなかったけど、
ラフとは言え、ジャージじゃなかったし、ちゃんとした格好してたでしょ。
しかもしかも、質問の受け答えも好感持てる感じだったでしょ。
私の好きな、酸いも甘いも噛み分けた、折り目正しいおじさまって感じだったでしょ。
だいたい雀荘にいたのだって、
「電話を受けた自分が落ちた瞬間にどんな顔してええか、すごく感じてまして。
 麻雀してるんやったらそんなに暗い顔もしないで普通に待てるかなと思いました。」
だってさ。
全然無頼じゃないっっ!!
お前(伊集院氏)の理想の作家像がふるすぎるんじゃっっっ!

ゼーハーゼーハー。
あもる選手、トップギア、入りました。

このままだと伊集院氏についての批評になりかねないので、
さっさとどんぴしゃホームランの第151回直木賞、各候補作品の講評を順に見ていこう。

1位 黒川博行『破門』(KADOKAWA)

「黒川博行さんの『破門』は、1回目の投票から圧倒的な支持」

うむうむ、そうであろうそうであろう。
余は満足じゃ。
私もこう述べている。

>文章の勢いといい、まとまりといい、文句なしの完成度。
>登場人物の台詞なんて、生きた人の言葉そのもの。

あの面白さは圧巻だったもの。
誰しも納得せざるを得ない説得力がある。
そりゃ私も求婚するわ。

「黒川さんが大阪でずっと同じものを書き続けられた忍耐力と、
 小説家の魂みたいなものが今回の受賞に至ったということ、
 そういう小説以外のことでも各委員が支持をした」

へー。
魂だとか、忍耐力だとか、そんな小説以外のことはわたくし、さっぱりピーマンだが、
作品そのものがとにかく面白かったのである。

「6作品のなかで読み物として一番面白い。
 どうしても若い人たちだと、一つの作品にいろんな理由付けであったり、
 根みたいなものを書かざるを得ないというか書いていく傾向があるけれども、
 (黒川さんは)そういうものは一切言わない。登場人物の心象風景を一切書いていない。
 それでこれだけ読ませる。それは素晴らしいと。」

選考委員らの言いたいことはよく分かる。
私も雑にざっくりこのように述べている。

>私のような花も恥じらうお年頃の婦女子までをも魅了するおもしろさ。
>過去、こんな内容が全くないようーな作品が直木賞を獲得したのことがあるのか?
>あるなら、この作品を直木賞に推してもいいんだけどな・・・

内容がないよーーとか、くろちゃんごめんちゃい。
でも、これ、褒め言葉なの。
何も書いてないけど、ひたすらおもしろい。ってやつ。
最上級の褒め言葉じゃないでしょうか。うむうむ、勝手に納得。

そしてー。

「黒川さんのこれまでの作品と違うのは、
 宮城谷(昌光)選考委員が『ペーソスというものが入った』と指摘しました。
 それは新しい形なんじゃないかと。」

ペ・・・ペペペペ、ペーソス!?
どこに!?
どこに、ペーソス、ありました?
私ったら見落としちゃったか??

と思ったら、黒川さんの会見でそのペーソスとやらが明らかに・・
 →「【直木賞会見】黒川博行さん「遊んでもらってありがとう」

記者「それから今回は作品に出てくるオカメインコのマキちゃんが
   ペーソスを与えていると高評価を得たようですが、(略)」

おまえだったか、ペーソスは。

そんなマキちゃんにも、わたくし、触れておりますぞ。

>マキちゃん(←インコ)、かわええええーーー。
>はーおもしろかったー!!!!!!

・・・おまえがペーソスだったとはねえ。。。

ってペーソスってなに!?と思って調べますれば、

ペーソスとは・・もの悲しい情緒。哀愁。哀感。

マキちゃんがねえ・・・。
哀愁ねえ・・・。
ま、かわいいからいいんだけど。ピヨピヨ。

インコねえ・・・と思っていたら、
その後、直木賞講評でも伊集院氏がペーソスについて触れていた。

「(黒川さんの作品のペーソスはまずね)、ひとつは死体が一つも出てない。
 普通こういうものを書くと、何か死ぬでしょう。
 そこはやっぱり作者がひとつのものを見据えているんだろうと。
 死体が出ていないということが、めりはりであったり、ペーソスであったり、
 黒川ワールド(の理想)に近づいているんでしょう。それは非常に印象的でした」

私もペーソスインコ以外のその点についても、きっちり触れている。キリッ。

>切った張ったの黒い世界を描いておきながら、誰も死なないという小粋な計らい。
>これ、大きい気がする。
>私のような花も恥じらうお年頃の婦女子までをも魅了するおもしろさ。

なんで伊集院氏と言うことが同じなのかなあ。
どうもこうも気に入らぬ。
しかし結果は大変気に入りました。

何はともあれ、くろちゃん、おめでとう。
私を助けてくれて、ありがとう(笑)


2位 米澤穂信『満願』(新潮社)

「米澤穂信さんの『満願』は、ちょっと過ちがあるという指摘があった。
 コレラがどういうふうに伝染していくか、証拠物件は返せるはずだとか、
 いわゆる推理として成立するかしないかというところで。
 まあ、山本周五郎賞を受賞した作品であるから、
 それはそれで評価されているのではないかと思います。」

どうやら、魔のあもる推し作家、選考委員らにはお気に召さなかった模様。

「それはそれで評価されているのではないか」
って、く・・・屈辱!!!
米澤さんの魅力が私がよくわかってるからね!!!!
これにくじけず、がんばってほしい!!!

以下、私の褒め言葉を並べておく。

>平織りのような日本語から紡がれる、この闇のような深さはなんだ、
>平易な単語からひたすら率直に紡がれていく美しさと怖さはどうしたものか。
>とおそれおののいたのである。

最高に縁起の悪い「魔のあもる推し」に負けず、次回こそがんばってほしい。


3位 千早茜『男ともだち』(文藝春秋)

「他の候補作で、比較的(評価が)高かったのは千早茜さんの『男ともだち』。」

あらあら、こちらの魔のあもる推し作家はわりと評価が高かった模様。
やれやれ、ホッ。

「これは『男友達というのは成立するのか?』という、
 リアリティーの問題で2つに分かれた。
 千早さんは新しい試みをしているんじゃないかと支持する声がある一方で、
 『男たちがみんなずるくなっている分、
 (自分たちに)都合良くなっているからリアルじゃない』という声もあった。」
「ある選考委員からは『セックスもしないヤツに腕枕はしない!』という話も(笑)。
 それぞれの選考委員の人生観で話が分かれた」

人生観で話が分かれた、というところ、わかる気がする。
私も以下のように述べている。

>とはいえ、そうは言っても全部わかるの。
>言いたいこともやりたいことも考えていることも全て。
>丁寧に描いているし、そういうこともあるのかも、ととりあえずは納得できる。
>けれど最終的には、でもさあ・・・と納得できないまま、
>で??と未消化のまま、混沌として終了してしまうのだ。
>それがどうも腑に落ちなかった。

あもる選考委員の人生観でも分かれました。


同率3位 伊吹有喜『ミッドナイト・バス』(文藝春秋)

「伊吹有喜さんの『ミッドナイト・バス』は宮城谷さんが非常に推されました。
『こういう古風なものに良いものがある』と。ただ全体の支持は得られませんでした。」

これだけ!!!
伊集院氏、くろちゃん以外はアウト・オブ・眼中。

仕方ないので私の褒め言葉を載せておく。
っていうか、なんで私が伊集院氏の補充をしなければならないのかって話よ。

>無理のない形で、登場人物を自然体で写し取っている、そんな姿勢に好感が持てた。
>常に一定の落ち着いたトーンで淡々と描かれており、
>ガツンと響いてくるわけではないが、じんわりと響いてくるよさがそこにはあった。
>直木賞への意欲が充分に感じられる作品である。
 
実際の作品を読むと、宮城谷さんのいう「古風」の意味がよくわかります。


5位 柚木麻子『本屋さんのダイアナ』(新潮社)
6位 貫井徳郎『私に似た人』(朝日新聞出版)

「柚木麻子さんの『本屋さんのダイアナ』、貫井徳郎さんの『私に似た人』、
 どちらもまだ小説としてのテーマが、スケールが狭いんじゃないか、と。
 もう一点は頭の中で書いていて、身体で書けていないのではないか、
 という指摘がありました」

残り2作品が一緒に語られてるし!!
伊集院氏、最後はもう投げやり。
おじいちゃん、疲れちゃったんですね、わかります。

ちなみにわたくしも、5位と6位を一緒にしてます。

>でも!絶対残りの2作品の受賞はない!!
>このカシオミニを賭けてもいい。

いやー、カシオミニ、ボッシュートされずに済んだ。
せっかくお越しいただいたのに恐縮ですが、草野さん、徹子さん、お帰り下さい。

それにしても「身体で書けてない」とは名言でました。
エロ淳の「人間が書けてない」に続く、「身体で書けてない」。
果たして次は、一体何が書けてない、何で書けてない、が出るのでありましょう。
お楽しみに☆

今回はくろちゃんに重きが置かれた結果発表記事となってしまったが、
それも仕方ないよね。
なんてったって、史上初のドンピシャ、会心の一撃ホームランなんだもの。by あもる
人間だもの。by みつお

そして最後にちょっと見てほしい部分がある。
黒川博行氏の作品について、私はこう言った。

>果たしてこの、
>なんだばかやろー、なんだばかやろー、のアウトレイジ的な作品に(観てませんが)
>なんて素敵な直木賞!を授与する勇気があるのだろうか??
(略)
>ハードボイルド作品って直木賞っぽくないじゃないですかあ。
>お堅い文学賞って感じでもないじゃないですかあ。
>なんだ、ヤーさんがウロウロしてる作品が受賞しても別におかしくないのか。

本物の選考委員はそれに対し、←別に私に意見したわけではないが。

「一部の選考委員からは、裏社会をテーマにしたものが、
 直木賞に値するかどうかと(意見があった)。
 それは『弱者の魂』というものがでているというところで、
 『素材としてはかまわないんじゃないか』ということで話が付きました」

と言っている。

つまりですね、ヤーさんがウロウロするような作品に、
私が指摘した
「なんて素敵な直木賞!を授与する勇気」
のある猛者が選考委員の中にいた、ということである。

伊集院氏は簡単にさらっと述べているが、これは大変喜ばしいことでありますよ。
こりゃあかんわ直木賞!の未来に、一筋の光が見えた瞬間である。
つーか、私のブログ継続が首の皮一枚でつながった瞬間であった。

というわけで、
直木賞の未来もそんなに暗くない!ことに幸福を覚え、
そしてさらにさらに、
あもる一人直木賞選考会もとりあえず半年後は開催するぞ、という気力に繋がった、
大変意味のある第151回直木賞であった。

次回の第152回も連続打席大ホームランを目指します!!!
振り切って、ドーン!!!

次回お会いするのは、半年後の冬。
素晴らしい作品に出会えることを期待して、半年後、またお会いしましょう!!!
さよなら、さよなら、さよなら。