このように運命は扉をたたく。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

前回の記事で、シフの演奏をアップした。
 →参考記事『出口を持たないあもると、私の迷路の1か月。

本当は、グレン・グールドの演奏を探していたのだが見つからず。
その代わり、えらい動画を見つけてしまった。



ベートヴェン作曲(リスト編曲):交響曲第5番「運命」
グレン・グールド:ピアノ

ピアノによる「運命」はいくつか聞いてきたけれど(ピアノ5台によるものも)、
この編曲が最高。
一流の作曲家は一流の編曲家でもあるんだなあ。
文句があるのは1カ所しかないもの。
(53秒~55秒のフレーズを単純に繰り返すとこ!
 ピアノだから音が変えられないのはともかく、オクターブあげるとか~
 単純な繰り返しはもったいない!)

そして何よりグレン・グールドの運命の扉を叩く音がいい(※)。

ノックするでもなく、たたき壊すでもなく、冷静かつ情熱的な音。
こわがりで人見知りな運命をこちらに静かに熱く呼び寄せる、そんな音。

ダダダ、ダーン。
扉の中から顔を出すのは、どんな運命か。

4分48秒から、扉を叩き続ける怒濤の演奏。その音はまさに圧巻。

グールドの写真が何枚か出ているが、特筆すべきはその手。
グールドの手は大きい、という印象は今までなかったのだが、
改めて見るとやはり大きい。
(1分20秒あたりのグールドの写真は、孤独なロッカー、のようだ。
 時代の寵児、というカメラマンの意図が感じられる。)

※wikiより
日本では「運命」または「運命交響曲」という名称で知られているが、
これは通称であって正式な題名ではない。
この通称は、
ベートーヴェンの弟子シントラーの「冒頭の4つの音は何を示すのか」という質問に対し
「このように運命は扉をたたく」とベートーヴェンが答えたことに由来するとされる。
しかしこのシントラーの発言は、必ずしもこの作品の本質を表しておらず、
現在では「運命」という名称で呼ぶことは適当でないと考えられている。

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◇◆

さて、運命の扉といえば。

うーちゃん(妹)が運命の扉を2日以上叩き続け、
ようやく、オギャーシャウトとともに扉が開きました。
 (訳)難産の末、男の子が生まれました。

難産で苦しむ中、
「早くラクになりたい・・・」
と息も絶え絶えで電話してきたうーちゃん。

そして産後すぐ、
「ようやく生まれたよー!
 お母さんが写真が下手でさ~。あとでもっとかわいい写真を送る~。」
とケロリとした声で電話してきたうーちゃん。

案外、余裕だな、おい。

というわけで、私も「あも伯母ちゃん」という新たな運命の扉が開いたのである。