2023年 バレエ鑑賞おさめ
アンデルセン原作の 『雪の女王』
2016年に当時にウクライナ国立バレエ芸術監督であった、アニコ・レフヴィアシヴィリ振付で初演。
ロシアによるウクライナ侵攻により、ロシア人作曲家 チャイコフスキーの音楽から別の作曲家による音楽に入れ替えられたとか。
やはり チャイコフスキーによる三大バレエで、クリスマス時期の定番演目『くるみ割り人形』に代わって、冬の風物詩になったとか。
こんなところにも、戦争の影響が・・・
背景の幕(ホリゾンド)に描かれた 冬の北欧の街並み、楽し気なクリスマスパーティーの大広間・・・ とまるで動く絵本の世界のようだけど、舞台セットはかなり最小限。
だけど、暖かな家庭を飛び出して、極寒の世界に雪の女王に連れ去られたゲルダを探すヒロイン;カイの勇気と行動力は、今現在のウクライナの状況を重ね合わせてしまう。
華やかなコール・ド・バレエ、勇猛果敢な山賊たちの踊りは、やはり 旧ソ連の伝統を引き継ぐバレエ団ならでは。
旧ソ連時代、“ソビエト三大バレエ団” のひとつだったのにね。 ↓
ボリショイ・バレエ(モスクワ)
マリィンスキー・バレエ(サンクトペテルブルク)
キエフ・バレエ(現 ウクライナ国立バレエ)
『雪の女王』 フォトスポット
それはそうと、バレエにはうってつけのファンタジックな演目。
むしろ、今までバレエ化されていなかったのが不思議。
アンデルセン故郷の デンマーク・ロイヤル・バレエでも聞いたことないし(私が知らないだけ?)。
バレエ団にとってドル箱のチャイコフスキー三大バレエ(『白鳥の湖』『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』)が上演できないのは 寂しいし、バレエファンにとっては残念でならないけど、
ウクライナ人のダンサーの心情を考えると、いたしかたなし。
いつか、できれば 極力近いうちに 再び 上演できるようになってほしい。
『ドン・キホーテ』
『ジゼル』
日本からの義援金で振付を改訂&舞台装置を一新し、世界初披露なのだとか。
『ジゼル』 衣裳
『ジゼル』
神田うのさんより、日本人 芸術監督 寺田宜弘氏へ
12/27(水) 東京文化会館所見
Canon×IBM×ウクライナ国立バレエ 「ボリュメトリックビデオ」
お正月仕様の 東京文化会館