広島市内を歩き飲み食べて観る63~広島市南区出汐【旧陸軍被服支廠】④~の巻 | あもん ザ・ワールド

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放浪日:2017年11月11日


【旧陸軍被服支廠】の内部見学会に参加をしています

 

 

広島の被爆の証人として現存する【旧陸軍被服支廠】

現在は広島県が1~3号棟、国が4号棟を所有しています

大きさは1~3号棟はそれぞれ5,578㎡、4号棟は4,985㎡です

20191225日の中国新聞に【旧陸軍被服支廠】の記事が載りました

広島県が“被爆の証人をどう継承するかの原案”を発表したのです

広島県が示した“被爆の証人をどう継承するかの原案”は2棟解体、1棟の外観保存”としました

爆心地に最も近い1号棟の外観を保存するが、2,3号棟を解体するとし

いずれも2020年度に着手、保存は21年度、解体は22年度に完了を目指します

国が所有する4号棟は解体を含めて検討をしている状態です

それに対して広島市と市民団体等は“3棟保存”を主張しました

そう、広島では現在、【旧陸軍被服支廠】保存法について討論となっているのです

広島県原案の背景には1棟を耐震化するだけで“33億円”かかるという

巨額な財政負担の重さが理由であります

市民団体等は、被爆建物を保存する意義に加え、3棟が約300mに渡って並ぶ“景観上の価値”を唱え、複数の建築学者が“国内最古級の鉄筋コンクリート建築物”と存在価値を述べました

広島県は“VRの最新技術を使ってデジタル保存すれば、3棟の規模を感じられる”と理解を求め

それに対して“赤れんが建物3棟の前に身を置き、圧倒される体験は他には替えがたい”と主張をしています

費用の確保方法として

広島県は“ふるさと納税やクラウドファンディングも検討課題”とし

広島市は“県が資金を集めるなら協力をする”とし

市民団体等は“自治体や国が担うだけではなく、国民が広く資金を出す方法もある”としています

実はこの【旧陸軍被服支廠】の利活用方法については

広島県が1995年の日本通運利用を停止以来ずっと検討をしていました

瀬戸内海文化博物館”“ロシア・エルミタージュ美術館の分館”などを候補に挙げましたが実現にはならず

広島市が“折り鶴ミュージアム”を候補に挙げたましたが、これも実現にはなりませんでした

さらに、広島県は国に重要文化財への指定を確認しましたが、これも困難な状態みたいです

広島市は現在“利用策は国、県、市で考えていくべきもの。一度解体すれば後に

3棟必要となった時に取り返しがつかない”という主張をしています

国は管理する1棟について、県が解体に踏み切る際には同調して解体撤去する方針としています


広島大学院の教授は“何ら活用策が決まらず放置されるのが、建物にとって最も不幸だ。多くの人が訪れる施設にする方法を早急に決めて欲しい”と求めています

広島県の平和遺産として、いや全世界の平和遺産として【旧陸軍被服支廠】の存在価値は大きいということは、誰もが理解をした上での討論だと思います

戦争を知らない世代”が戦争を学ぶの時に、原爆に耐えた建物を“見て”“感じる”ことが、貴重だとということを分かっていての現実問題なのでしょう

ここに訪れた人がケガをすることは絶対に避けたいことであって

限られた財源の中で“今、広島県民に最も必要なモノ”から税金を使っていくのは正しい政策だと理解もしています

さて、みなさんは【旧陸軍被服支廠】の利活用方法討論をどう感じますか?

あもんはこう感じました

 

続きます