あもん史 第20章  風車 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

野球の応援で燃え尽きた我々は
彷徨うことなく次なる山を登り始める
海田高校応援団が受ける最後の授業に向け練習を始める

最後の授業
それは
『受け継ぐ』と云う事





あもん ザ・ワールド






時は高校2年の秋
第29代応援団が引退をし
我々第30代応援団が発足する記念演舞で
あもんはひとつの演舞を受け継ぐために
再び情熱に火をつける






あもん ザ・ワールド





受け継ぐと云う事

先人の情熱を受け取り

後世に継ぐと云う事

そんな演舞が応援団には数多くある







あもん ザ・ワールド







『赤い風車』



情熱には赤色がよく似合う

若き血を情熱で煮えたぎらせ

一心不乱に旗を振り回したとき

赤い風車が発生をする

赤い旗が空間を切り裂き

風切り音が心に響きわたる

こだまする太鼓の音と共鳴し

ひとつの情熱が受け継がれていく






今回演舞を演じた同志は
あもんと同期のEIGであった
共に苦しみ悩み笑った朋と
受け継いだ伝統を後世に残すために
あもんたちは我武者羅に風車を回した
そして朝まで語り合った






先人の情熱を受け継ぐためにビデオでの研究も行った
先人の演舞を見て震え、鳥肌が立ち、感動をした
そして後世に継ぐためにあもん達が何をしなければいけないかを考えた
あもん達の出した答えは偶然にも同じだった
それは『先人の風車を超えてやる』という意志だった
旗を剣に見立て動きを加え
互いに重なり合うことで2倍の情熱で人々を魅了させることに決めた






意志が通じたあもん達は家路についた
そして互いに己に勝つために風車を回し続けた
ひとり放散していく情熱は決して怖いものではなかった
孤独と言う文字はこの時には存在はしなかったからである
信じる道を共に歩んでいるからである






ある到達点に達したとき
あもんたちは気付いた
練習が終わって下校した後
近くの公園で風車を回していた時に気づいた





『ここからも 母校が見える』






そうしてあもん達は舞台に立った

あもん ザ・ワールド




若き血を燃え尽くすために風車を回す


あもん ザ・ワールド



後世にこの演舞を残すために風車を回す



あもん ザ・ワールド





只、我武者羅に風車を回す


あもん ザ・ワールド











あもん ザ・ワールド




静と動が観客を惹きつけ



あもん ザ・ワールド





あもん ザ・ワールド





情熱の風は感動を与える




あもん ザ・ワールド




ふたつの情熱が重なり
3倍の感動を与える







あもん ザ・ワールド











海田高校応援団演舞 『赤い風車』は

今 受け継がれた












ここは地獄か天国か

真っ赤に燃える 風車

若き日の誓い かき集め

神をも恐れず 舞うと云う


















ひとつ、

我等 母校を出るとも

母校は 永遠に我等が母校なり

ひとつ、

伝統は守るものに非ず

年々歳々 我等が汗と涙を持って

挑戦し 破壊すべきものなり

ひとつ、

我等 団結を図らんとすれども

各々 孤独を恐るるものに非ず

ひとつ、

若き血の燃え上がるをもって

これ 人の道と心得たり


















『押忍』