波照間島 | あもん ザ・ワールド

あもん ザ・ワールド

君へと届け 元気玉

あもんは詩人である

放浪しながら詩を綴る放浪詩人である

旅という形では放浪していない放浪詩人である

あても無くさ迷っているのは「想い」である放浪詩人である

 

あもんはサラリーマンである

毎日一定の職で働くサラリーマンである

働いているのは対価の為だけでないサラリーマンである

自分投資の為にお金とは無縁の仕事をするサラリーマンである

 

あもんは宝探しをしている

島国の宝物を見つける旅をしているのである

島国が大切にしているものを探しているのである

母国日本を崇拝するために宝探しをしているのである

 

男の子であるちびあもんはあもん母からこう教えられた

「男の子なら泣くんじゃないよ」

それから涙を必死こらえたちびあもんは

やがて涙がかっこ悪いと勘違いしていた青年あもんになった

青年あもんは失恋したら誰もいない所では泣いたけど

悔し涙は出来るだけ流さずクールを演じていた

人前号泣はたった一度の記憶しかない

30年も生きるとあもんだって涙もろくなる

かっこつけるという意識から脱却したからなのか

感受性が敏感になり「ジ~ン」という擬態語が

擬態能力を忘れたかのように涙が溢れるようになった

それでもあもん母から教えられたことを思い出し

ムキになりながらも頬へはつたわらないよう涙をぬぐっていた

 

日本社会の荒波で思わず「沈」してしまったあもんは

波照間島のニシバマに座していた

ウォークマンで一曲の唄を聴いた

そして 涙が流れた

伝わったという瞬間だった

伝えるということを初めて知った

 

あもんは表現者である

感じたことを詩に綴り表現している

先人から授かったバトンをあもん走りで表現している

島国からの贈物をあなたに伝えるために表現している

 

それはこの海から始まったのである

☆ 

『島国からの贈物』

『ありがた涙』

 

2004年5月7日 沖縄県波照間島にて

 

ある詩人が想いをことばにして

ある音律師がことばを漂わせ

ある歌唄いがことばを奏でた

この想いを伝えるために

 

いつまでもたたずんでいたいこの浜で

見たことのなかった青色スクリーンの前に座し

この歌を聴する旅人がいる

詩人の本当の想いを知る由もない旅人

だけど旅人の想いはこの歌と合致した

 

そこで流れた一粒の涙

溢れだす旅人の想い

 

悲しいわけじゃない

くやしいわけでもない

ただ 

ここに来てよかった

この景色に出会ってよかった

この歌をここで聴けてよかった

これまでがんばってきてよかった

これまで生きてきてよかった

 

旅人は伝わったという

ありがた涙を流していた

 

伝わるということの美しさ

伝えるということの必要さ

いつまでも忘れない

 

 

 

 

 

この時のあもんは

“働くということ”に逃げたくなっていた

日常から逃げて逃げて

波照間島にきたのだけれど

この浜でこの唄を聞いて涙を流せたから

今までの全てに“ありがとう”と

言えることが出来たのだと思う