奄美大島 | あもん ザ・ワールド

あもん ザ・ワールド

君へと届け 元気玉

あもんの職業は

ものすごくかっこよく言えば「クリエイター」である

少しかっこよく言えば「エンジニア」である

普通に言えば「現場監督」である

 

建築の現場監督を仕事としている

建物を建てるのは職人だ

建築の場合20以上の業種が順番に創っていく

その順番を決め調整をするのが現場監督の仕事である

近隣からの苦情受付センターでもあり

顧客からの要望解消センターでもあり

そして「新入社員だけど中間管理職」的立場にいると言っても過言ではない

億の単位で建物を建て、会社に利益を捧げる雇われ店長的立場でもある

 

よって肉体的苦痛よりか精神的苦痛のほうが多い

人生修行にはすごく効果的なところで

「人生の先輩である職人さんに何て言われようが自分の信じた道でみんなを動かす」

そんなカリスマ監督に多々憧れる

日々精進とお経を上げながら過ごしたワープな時の終わりに

「苦楽を共にした有志と見上げる建築物」が

やめてしまいたい病に一番効く薬だ

 

僕の場合、勤務地は大阪・中国五県・福岡

僕は転勤をする度に旅の本拠地が変るという楽観的考えを備えるようになった

勤務時間は残業アリ夜勤アリと不規則である

やればやるだけ仕事があるこの業界に於いて

「要領よく」と「サボる」という風船を必死に掴もうとしている僕がいる

 

時間は与えてもらえるものでは無く

自分で創るものだ

そんな「あもん心の俳句」を創りだしたのは

日本社会で働いて得た宝物であり

「あもんの時間では風来坊に変身する」という術を覚えたのも

サラリーマン苦行の成果だと感じている

 

風来坊マントをなびかせながら

あもんはこの島に降り立った

あもんの任務は島国の宝探し

世界平和のために

今日もあもんは旅をしている

☆ 

『島国からの贈物』

『風来坊となる』

2000年4月6日 鹿児島県奄美大島 大浜海浜公園C場にて

 

都会の時間に押しつぶされそうになったとき

私はたた風来坊となる

作られた観光スポットを選ぶのではなく

時間の在る処を選ぶのである

そこに地酒があればなおさらよい

作られた高級ブランデーではなく

地で生まれた安地酒で乾杯するのだ

つまみはこの時間である

この時間と地酒が心地好く酔わせてくれたとき

私は風来坊を十分に味わっているのである

 

近所の小学生がメガネをかけてしまったとき

私はたた風来坊となる

コンピュータに操られている小学生を見つけるのではなく

地球と遊んでいる小学生を見つけるのである

そこにあの頃があればなおさらよい

ガキ大将を中心に一つのボールをがむしゃらに追いかけた私がいる

この風来坊に自然に話しかけ愛嬌のある笑顔が生まれる

この笑顔を私も持っていたのである

この笑顔と小学生が心地好く酔わせてくれたとき

私は風来坊を十分に味わっているのである

 

街の隣人がマネキンに見えてしまったとき

私はたた風来坊となる

幼なじみの友人と話すのでなく

名も知らない地元のおじさんと話すのである

そこに方言があるとなおさらよい

風来坊には聞き取れない口調でこの地の自然、人間、そして世間話を聞く

8割方意味がわかればいいんだ

笑うところ、感心するところはニュアンスでわかるものだ

そして私はこの地の住人となる

このおじさんと同じ住人となった時

私は風来坊を十分に味わっているのである

 

詩集 『島国の宝物』より