波に立ち向かう幼児 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

人間観察

あもんの癖である

人間観察には海がいい

人はそれぞれの思いを胸に海に行く

押しては返す波

とどまることを知らない波

ザザー ザザー と繰り返すメロディー

そのメロディーにあわせ人は何かを望んでいる

多くある新島の砂浜にはたくさんの人が立ち止まっていた

サーフィンをする人、泳いで潜る人、犬と競泳している人

海の家を作っている人、肩を寄せ合っている人、そして旅人

そんな中で僕はある親子を人間観察していた

人間観察の楽しみ方

決して話し掛けることなく自然に観察をする

ジロジロ見てはいけない

そっと見つめ深く想像する

人は人をみて育つ

人は人をみて創造する

人は人をみて愛することができる

そして僕はこの親子に

無口に話しかけたんだ

『島国からの贈物』

『波に立向かう幼児』

2005年7月18日 東京都新島にて

海水浴には少し波強い海岸で

母と手をつなぐ幼児がいた

しゃがれ声の母はいかにも十代で

子供の手を子供がつないでいる


微笑みかける母の瞳の中の笑みは見えない

何も知らない幼児は瞳の中の笑みを見せている

波を恐れない幼児の手を離さない母

その手を信じて波に立向かう幼児


小さな波は跳ね返し

大きな波にはさらわれる

離さない手と手がたったひとつの頼り


波に立向かう幼児よ


この先いくつの波が向かってきても


立向かえ!


負けるな!


たったひとつの手を頼って


全ての波を受け止めろ!






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