「あー、見ちゃった?」
相葉さんがペットボトルを持って、俺の隣にすとんって座る。
「相葉さん、やっぱりすごいんですね」
俺の言葉に、ん?って首を傾げる。
『バスケットの選手にしては小柄だが、ジャンプ力、機敏性、長い手足を活かしたプレーには定評があり、彼のプレースタイルに憧れる選手も多いという。』
『端正なルックスで女性ファンも多く、彼の出る試合は毎試合欠かさずに応援するという人もいるそうだ。』
『インタビューをしてみると真面目で爽やかな好青年。プレーについてアツく語ったかと思えば、恥ずかしそうに微笑む。取材チーム一同、すっかり彼のファンになってしまった。今後の活躍を大いに期待したい』
専門誌でこんだけ褒められてるって……
「相葉さんだけ、見開きだし……」
「なんかねぇ……カメラマンさんが、ちょーノリノリになっちゃって……
ファッション誌風のカットも撮りましょう!とかってさ……もう、めちゃくちゃ恥ずかしかったんだから!」
「いやでも、カメラマンさんの気持ち、分かるなぁ……」
だって、ほかの選手はムッキムキだし。
相葉さんは顔ちっさくて、手足長くて、スタイルはいいし、顔も綺麗だし……
女性ファンも多く……うん、そうだろ。校内でもすげえ人気だもん。
それに加えて、プレースタイルに憧れてる選手がいるなんて、もう、すごすぎるとしか言えない。
相葉さんの手が伸びてきて、俺の手から雑誌を取り上げた。
「見とれるなら、こっちにしてよ」
「は?」
相葉さんが自分を指さして言う。
見とれるって、なんだ?
確かに、雑誌に載ってた相葉さんはかっこよくて、キレイだったけど……
俺は記事を読んでただけであって、相葉さんに見とれてた訳じゃない……
ぐいっと俺に近づいてきて、至近距離で微笑む。
「2次元じゃ、ちゅーもできないよ?」
なんで、ちゅー?って言おうとした俺の唇は……
……相葉さんに塞がれた。