「はーい、お待たせー」
雅紀が山盛りの餃子の皿をテーブルの真ん中に置いた。
「おっ、美味そうだな。じゃあ、オトナは乾杯しようか」
大野さんが缶ビールを俺に渡して、俺たちはコーラねって雅紀がコップを大野くんに渡した
「かんぱーーーーい!」
「うんめっ!」
「あはは。櫻井さん、リスみたいだな」
「頬袋がある」
雅紀の餃子をうめぇ!って食べてたら目の前に並んだ大野親子が俺を見て笑う。
リスって……雅紀にも言われたような……
「くふふ。しょーちゃんかわいいよね!」
「可愛くねぇだろ」
年下の男子にかわいいって言われる俺ってどんな立場よ。これでも会社では、デキる男って言われてんだぞ。
「ねぇ、さとちゃんパパ……しょーちゃんの印象ってどんなだったの?一緒にお仕事したんでしょ?」
「櫻井さんはすごいぞ、まぁくん」
「すごい?」
雅紀と大野くんが俺を見つめて、なんか居心地が悪くてビールをグビッと飲んだ。
「真面目で熱くて、スケジューリングも完璧。変更があった時の対応もすごくてなぁ……」
「……恐縮です」
いやなんかもう、すげぇ恥ずかしくなってきた。
「……しょーちゃん、お仕事に力入れすぎちゃってるんだね」
「……それは、どういう意味かな?雅紀くん?」
「だって、しょーちゃんの部屋すごかったじゃん!」
「うっさいわ」
俺に睨まれて、うひゃひゃひゃひゃって笑う雅紀を大野くんがびっくりした顔で見た。
その隣で、大野さんが大野くんそっくりなふにゃんとした笑顔になって言う。
「まぁくんは、素敵な人と巡り会ったね」
「うん!そうなの!俺、しょーちゃん大好きなの!」
くふふふふーって笑う雅紀に、大野さんも大野くんもふにゃんって笑ったけど……
俺は、変な汗がどばーーーって出て、滑る手でなんとか缶ビールを持ち上げて、一気に全部飲み干した。