…寝ちゃってた。
まだ、俺を包んでるしょーちゃんのぬくもり。
腕のなかで身をよじって時計を確認する。
まだ、7時か…
しょーちゃんは、午後から。
俺も午後から、だけど…
まだ、ここにいたい。
けど、もうダメ。
重たい身体を引きずって風呂へ向かう。
しょーちゃん…
好きだよ…
…けど、こんなんじゃダメだ。
ダメ、なんだよ。
ぐらり、と揺れる視界をぎゅっと目をつぶって堪えた。
身体に残るしょーちゃんの痕を全部流していく。
…全部、消したい。
風呂から出たら、しょーちゃんはベッドの下に落っこちてた。
ベッドから落ちてもまだ寝てるって、ホントすごいよ、しょーちゃん。
くふふって、声がこぼれる。
笑えるじゃん、俺。
まだまだ大丈夫。
「ちょっと!風邪ひいちゃうよ?」
おきろー!って、ぺちぺち叩いて、げしげし蹴って、ようやくうっすらと目が開いた。
「んあ?あれ?」
「新しいパンツ出しておいたから、お風呂入っておいで?」
「あー…」
むくり、と起き上がったしょーちゃんが、照れくさそうにうつむいて、頭をガシガシ掻いて…
横を向いて、あ…って、小さく声を漏らした。
視線の先はベッドと、丸められたバスタオル。
「…ごめん…汚した…」
「あぁ、いいよ。捨てるから」
「…え…」
「ほら、早くお風呂行ってきなって」
しょーちゃんが、ちょっとむっとした顔をしてお風呂に向かった。
バタンと、ドアが閉じるのを見てから、新しいゴミ袋を取り出して、シーツとバスタオルを突っ込んだ。
ごめんね、しょーちゃん。
しょーちゃんを感じられるものは……要らないんだ。