【あなたは何で人に親切にするの？|ω･`)
昨日の夜の帰り道、
前からヨロヨロ歩いてる
おばあちゃんに出くわした。
ガードレールに掴まりながら、
ゆっくりと、一歩一歩、歩いてる。
「具合悪いのかな？」と
思って声を掛けた。
「こんばんは！どちらまで行かれるんですか？大丈夫ですか？」
おばあちゃんに話を聞くと、
飲み会の帰りで、
友達が先に行ってしまったと言う。
「酔っ払っちゃったのよー」と、
なんだか明るい。
「おうちどこー？一緒に行こうか？」
そう私が言うと、
信号を一緒に渡って欲しいとのこと。
近くの信号を渡ったんだけど、
酔っ払ってるから、
足元はふらふら。
「差し支えなければ、おうちの近くまで行くよ？」
と言うと安心した顔を見せてくれた。
実は友達とはぐれて、
怖かったとのこと。
おうちまでは悪いからと言ってるので、
「じゃあ近くまでね」
と言って、手と手を取って
真夜中のデートが始まった。
とりとめのない話をしてるうちに、
おばあちゃんのことが
いろいろわかった。
おばあちゃんの名前は林さん
ビールが大好きで、
今日もお友達3人で飲んできたと言う。
「結構飲んだの？」と聞くと、
「お医者さんにはダメって言われてるけどねw
いっぱい飲んだ！」とご機嫌だ。
見た感じ70歳は超えてそうだし、
もう、後悔しないように、
お医者さんに何言われようが
飲みたいもの飲んで、
食べたいもの食べて良い年齢だ。
年齢に限らず、
食べたいもん食べて、
飲みたいもの飲んでいいんだけどね。
家の近くまで行くと私が言ったのが
嬉しかったのか、しきりに、
「なおこさんにお礼しなきゃ！」と
林さんは言う。
お礼って言ってもな…
連絡先交換とかになってもな…
ちょっとだけ面倒に感じたので、
「お礼なんていらないよー」と
言っておいた。
そうしたら林さん(仮)が、
いたずらを思い付いたような顔をして言った。
「じゃあ、今度会った時にビール奢ってあげるっ！」
とびっきりの笑顔で言うもんだから、
思わず頷いてしまった。
「いいよ！じゃあ、今度会った時、奢ってね。一緒に飲もうね」
そう私が答えると、
繋いでいた手にぎゅっと力を込めて、
林さんは笑った。
今度がいつ来るかは、わからない。
そもそも林さんが、
覚えているかも怪しいもんだw
でも、約15分ぐらいの真夜中のデートは、
私にとって、とても楽しいものだった。
たぶん、
それだけでいいんだ。
林さんが道すがら、
「何でこんなに親切にしてくれるの？」と聞いてきた。
その時は、
「何となく気になったからだよー」
って答えたけど、
自分で関わっておいて、
「何で親切にしてるんだろうなぁ」なんて思ってしまった。
気になったから、
というのも合ってるし、
気になったらダメ元でも関わった方が、
安心出来るっていうのもある。
自己満足に近いんだろうけど、
声を掛けた人が、
安心して家に帰れたなら、
それが一番良いと思った。
断られても、
お節介ってわかってても、
関わっちゃった方が、
後々、悔やまなくて済むだろうという、
ちょっとズルイ考えもあるんだろうな。
人が人に親切にするのに
あまり理由はないし、
反射的に「そうしたい」と思うものであって、「何で？」と聞かれると、
すぐに答えは出ないものなんだな。
人類学的に、
人は他人に対して、
なぜ親切にするのかを記した記事がある。
その中では、
・血縁淘汰(身内を助けたい気持ち
・直接的相互主義(ギブ&テイク)
・間接的相互主義(回りまわってギブ&テイク)
・ネットワーク互恵主義(一匹狼を避ける)
・集団淘汰(人と関わることが良いという考え)
いずれか1つ、もしくは複数の理由で、
人は他人に対して親切にしてるそうだ。
林さんに親切にしたことを
この4つの中に当てはめようとしても、
イマイチ、ピンとこない。
たぶん、集団淘汰が一番近いのかも。
あなたはどんな理由で
人に親切にしてるだろうか？
いちいち理由なんて考えないよ！
っていう、私と同じ意見の人も、
たまに考えを巡らせても面白いかもしれない。
今度、林さんに会って、
ビール奢ってもらうことがあったら、
その答えもわかるかもなぁ。
それでは、また|ω･`)
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