ボクは独りで‥ | 愛を伝える保育士

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どのクラスの担当にして頂いても、精一杯愛します!!

   熱血イケメンw保育士ごくせんせいの愛と感動と笑い涙の保育日誌


ある朝、5歳児クラスの拓也くんが登園して来ると、私の前へ来て、

ちょっとうつむき加減で、私の目を正視せずに言った。

「ボクは‥、独りでおうちから保育園まで来ないといけないんだ。」

小さな声だが、きっぱりと。


「どうして? おじいちゃん連れて来てくれたじゃない。」

彼はお祖父さんと来ていた。

「でも明日から、独りでおうちから保育園まで、来ないといけないんだっ!」

彼は、目を伏せたまま唇をふるわせて言った。



「どうせ、もう出かけないといけないのに、出かけるお支度してなかったとかで、『もう一人で行け』っておじいちゃんに言われたんでしょ。」

私が笑って言うと、彼は畳み込むように言った。

「支度はできてたっビックリマーク  ただ‥、カッパを着るのが嫌だったんだ。」

「おじいちゃんは、カッパを着なさいって言ったの?」

「うん。」

「でも拓也君は嫌だったの?」

「うん。」

「おじいちゃんは拓也君が濡れないように言ってくれたんじゃない。」

「でも、カッパは着たくなかったビックリマーク ‥ボクは、明日から独りでおうちから保育園まで来ないといけないんだ。あせる

「道、知ってるの?」

「知らない。」

「じゃあ、おじいちゃんのお話ちゃんと聞いて、一緒に来ないと。」

「ボクは‥明日からおうちから保育園まで独りで来ないといけないんだっあせる


彼の心は固まっているようだった。

翌日、彼は保育園をお休みしていた。

ひょっとして、本当に一人で家を出て迷っちゃったかはてなマーク



翌々日は5歳児クラスの遠足の日、私が出勤するともう5歳児さんは出発した後だった。

拓也君は来たのだろうか‥‥?



お昼頃、雨が降り出して、5歳児はカッパを着て保育園に帰って来た。

その仲に、カッパを着た拓也君の姿も見えた。

カッパ‥、 ( ´艸`)

和解したか。 DASH!ほっ




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