花粉シーズン真っ只中です。昨年より今年の方がつらいですね。年と共に強い目薬をいただけなくなりましたが、ちょっとこれはなんとかしないとまつ毛がなくなりそうです。強い目薬(ステロイド系)は眼圧を上げてしまい、緑内障になる可能性が高くなるそうです。
同時に眼圧を下げる目薬をさしたらだめなのかな。
花粉対策もコロナ対策もほぼ同じです。
コロナ禍で避けていたミニシアターにも足を運ぶことにしました。
「ゴヤの名画と優しい泥棒」2020年(2022年公開)
原題「THE DUKE」
ゴヤの〈ウェリントン公爵の肖像画〉〜Portrait of the Duke of Wellington〜のデューク、つまり公爵ってことです。原題はいつもシンプルですね。
物語は実際にあったお話を元にしています。主人公のケンプトン・バントン(ジム・ブロードベント)も実在の人で風貌もご本人と似ています。
ケンプトンは夢想家で話し過ぎるとのクレームでタクシーの運転手をクビになり、人種差別を批判してパン屋をクビになる…一家の大黒柱としてはちょっと困った人ですね。
一方で独学で戯曲を書き続けてテレビ局に送ったりしています。
正義感が強くて前向きな性格ですね。
ケンプトンはBBCの受信許可料の徴収を拒んで投獄されます。払えないわけではありませんが、貧困によりテレビを見ることの出来ない人々の為に戦おうと活動をするのです。
奥さんのドロシー・バントン(ヘレン・ミレン)
仕事が長続きしないケンプトンに代わり掃除婦として働いています。
旦那さんが夢想家なら奥さんは自ずと現実的にならざるを得ませんね。ケンプトンには戯曲なんか書くのやめて、しっかり働いてほしいドロシーです。
左は次男のジャッキー(フィン・ホワイトヘッド)右は長男ケニー(ジャック・バンデイラ)
ケニーは人妻のパミーとお付き合い、家にはあまりいません。ジャッキーは両親と仲が良いです。
実際のところ、ご家族の仲がどうだったのかはわかりませんけど、この映画化についてはジャッキーの息子クリストファーの協力によるものだそうです。法廷シーンの台詞も裁判から引用されているそうです。
家族にはマリアンという娘がいたのですが、自転車事故で亡くなっていて、このことがバントン家に暗い影を落としていることは間違いありません。
さて、事件の真相は。職を失い、とんでもない事件を引き起こしたケンプトンの運命は。そしてマリアンを失い、いつも怒っているようなドロシーは幸せになれるのでしょうか。
主演ジム・ブロードベントは何度も書いています。
こちらで書いているように「ハリポタ」シリーズのホラス・スラグホーンですね。
こちらでも書いてます。主演です。
「ブリジット・ジョーンズ」シリーズのパパが一番好きでしたが、ケンプトンが一番になりました。
奥さん、ドロシー役のヘレン・ミレン。
こちらはやはり実話で名画に関わるお話。
こちらは出演シーンが少なかった。
他にもたくさん映画出演があり、さすがに何をやってもうまいとしか言いようがないヘレン・ミレンですが、テレビシリーズの「第一容疑者」のテニスンが一番好きです。アル中なんですけどね。出世や交際相手、家族、一見自己中なんですけどね、頭が切れて、難事件を解決していくジェーン・テニスン。人間臭くて勇気があって、これもまたイギリスドラマらしい主人公の描き方が好きなんです。
ジャッキー役のフィン・ホワイトヘッドはクリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」に出演しています。
ケンプトンの弁護士、ハッチンソン役はジョニー・グード
「ダウントン・アビー」のヘンリー・タルボット、「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」「オフィシャル・シークレット」「キングスマン:ファースト・エージェント」など映画出演も多数です。
とてもホンワカしましたよ。右目から涙がポロリと溢れました。左目の涙腺が詰まっていないか心配です。
イギリス映画はいいなぁ。好きだなぁと思いました。
昨年9月に亡くなったロジャー・ミッシェル監督はこの作品が遺作となりました。
「ノッティングヒルの恋人」も大好きな作品です。他にもたくさん名作を生み出していただいて感謝しています。