2-重層扁平上皮の役割は「保護」 ・外からの刺激に耐えるには単層ではなく何層にも扁平の細胞が重なっている必要があります。皮膚(表皮)や口腔・食道などがその代表です。
3-円柱上皮の役割は「吸収」 ・胃や小腸大腸など消化管の粘膜上皮が代表です。物質の吸収にはある程度体積が必要だから、他の上皮組織よりも体積があるんですね。円柱上皮は他の組織にはない微絨毛があるのもその特徴です。吸収面積を大きくするというやつですね。
4-線毛上皮の役割は「運搬」 ・気管、鼻腔、卵管が代表です。正確にいうと線毛上皮には二種類あるんですが、試験では線毛上皮で出ていますのでこのくくりで説明します。運搬とは気管や鼻腔では異物を外に出すため、卵管では卵子を運ぶために線毛が存在します。
5-移行上皮の役割は「貯留」 ・主に尿管や腎盂、腎杯、膀胱などです。尿がたまったり排泄されるとそれに伴い細胞の層が厚くなったり薄くなったりと、厚さが移行するからと覚えましょう。
6-立方上皮の役割は「その他」 ・代表は尿細管や甲状腺の濾胞上皮ですが、残念ながらこれだけは共通の役割を見つけられませんでした。単層で立方の形だからこう呼ばれています。甲状腺の「甲」、尿細管の「細」が漢字の見た目が立方っぽいので立方上皮だな、とでも覚えて下さい。ちなみに移行上皮の「尿管」と尿細管は別ものです。尿管は尿が出来た後、尿細管は尿が出来る前の部分です。なので別ものと考えて下さい。