1度目の人生におけるユ・ジヒョク部長とカン・ジウォン代理の接点は、韓国大学の学生時代にあったということと、その時に縁を結んだ相手の顔と容姿を憶えているのはユ・ジヒョク部長の方だけだという事が 私達視聴者にわかりました。
第5話では、少し遅めのドラマタイトル表示が終わると、舞台は再び2013年のU&Kフードの営業マーケティングチームのフロアへと変わります。
出社した社員たちが各自のデスクについた頃、フロア通路向こうの自動ドアが開いて、普段とは打って変わったおしゃれなスーツをスマートに着こなした長身のユ・ジヒョク部長が入ってきます。
すると男性社員は勿論のこと、女性社員の多くが初めて見るおしゃれな部長の姿に目と心を奪われている様子です。
鼻毛カッターを使いながら驚いているキム・ギョンウク課長~
驚いている女子社員たちの中では、ジウォンのチームで最年少後輩のユ・ヒヨンだけが(「あら・あら、義兄さんったら慣れない格好してどうしちゃったんだろ?」)みたいな顔で部長を観ていました。
マーケティングチームのデスク脇に立っていたジウォンに近づいたユ・ジヒョク部長は、さらに彼女に歩み寄ると「(貴女が言ったようにおしゃれをすると)気分が上がりますね」と声をかけます。二人だけに解る言葉を通して笑顔で見つめ合う二人の様子を観たパク・ミンファン代理(ジウォンの将来の夫で現時点での彼氏)は嫉妬心をおぼえ、自分の席を立ってジウォンに近づくと、「(部長が)気になる?(奥の会議室に)来い!」と命じて先に歩いて行きました。
二人きりになった会議室の中で、ミンファンは「お前もジヒョク部長が気になるのか?」とジウォンを問い詰めますが、ブランド店の前で後輩女子社員のヒヨンと一緒にいたユ・ジヒョク部長の姿を思い出したジウォンは
『部長には彼女がいるのよ』と否定します。
それでも安心できないミンファンは、
「彼女が居るからなんだ?男はみんな浮気をするんだ。結婚しても浮気するのが男だぞ」と、将来自分が妻のジウォンに隠れて 彼女の親友だったスミンと不倫をする証明のようなことを言いだします。
彼の神経をこれ以上いらだたせないように理解するふりをしたところに、いいタイミングでヤン・ジュラン代理とヒヨンの二人がジウォンを呼び出しに来てくれました。
マーケティング部のフロアでは女子社員たちがまだ おしゃれな格好で出社してきたユ・ジヒョク部長のことを褒めちぎっていました。
一方、ヤン・ジュラン代理たちと休憩室で商品開発の相談をしていたジウォンは、上司のキム・ギョンウク課長から
「お前が提案してきた商品開発の修正案が出てこないから、俺の方で修正して、ワン常務に俺の名前で上げておく」と言われます。
ジウォンが異論を唱えようとしても、
「修正が遅いお前が悪い。それに協力者からユ・ヒヨンの名前は外してチョン・スミンをメンバーに加えておく」と、前の人生でそうだったようにジウォンのアイデアは再び課長とスミンの二人に横取りされることになります。
さて、ここで雨爺さんお得意の脱線
上に写真を貼った「自分は無能のくせに、ジウォンやヤン・ジュラン代理の昇進の邪魔ばかりするイヤぁ~な性格のキム・ギョンウク課長」を演じているのは、私が昨年度の最高傑作韓流ドラマだと思っている「ムービング」で、両掌を叩くことで衝撃波を出す異能力者のリム・ジェソクを演じていた 現在39歳の キム・ジュンヒ氏 김중희씨 なんですね。
ちょっと洒落たポーズをとるキム・ジュンヒ氏
この韓国俳優のキム・ジュンヒ氏は学生時代を日本で過ごしていたこともあって日本語を話すことができ、悪役となる日本人を多く演じている演技巧者としても知られています。
役によって見た目をガラリと変えて登場するのが面白いですね。
閑 話 休 題
ここから後は、失意に落ちたカン・ジウォンを助けようという意図でユ・ジヒョク部長がジウォンを食事に誘いますが、彼女はその夜は高校時代の初恋の男性であり、先日の同窓会で偶然自分の窮地を救ってくれたペク・ウンホと会う約束をしてたことや、ユ・ジヒョク部長のことをユ・ヒヨンの恋人だと勘違いしていることもあって部長の誘いは断られます。
そして、ウンホと軽いデートのようにして会ったジウォンは、高校生時代に自分が親友のスミンから陥れられていたことがわかる情報をウンホから受け取るのでした。
そして、行方知れずだったウンホに、
『なぜ同窓会に来てくれたの?』と聞くと、ウンホは
「背が高くて、古風な感じで、高級そうな時計をした男性が同窓会の事を教えてくれたんだ」と言います。 さらにウンホは、
「てっきり君の彼氏かと思ったよ。それに君のことをとても心配している様子だった」とジウォンに教えるのでした。
第5話のクライマックスはまさに終幕間際にやってきます。
ジウォンの事を心配しながらも、なぜか彼女からは距離を取られてしまうユ・ジヒョク部長は、ジウォンの行動する先を予想して見張っていました。
一方 ウンホと別れて、帰宅する夜道を歩く途中でジウォンは彼氏のミンファンにつかまってしまいます。それは、チョン・スミンが
「昔、ジウォンの母親がいなくなった原因は、母親が浮気をしたせいだから…」とミンファンにそれとなく告げ口をしたからで、ミンファンの心配はジウォンも彼女の母親と同じように浮気をしているのだ…という誤解と嫉妬から生まれていたのでした。
人気のない公園までジウォンを連れて行き、「ユ・ジヒョク部長とはどんな関係なのか言うんだ!」と痛がるジウォンの手首を押さえつけるミンファンでしたが、ふたりの間に割って入ったのは当のユ・ジヒョク部長でした。
ユ・ジヒョク部長はジウォンに暴力をふるっていたミンファンの腕を取って一気に背負い投げして倒すと 起き上がった彼のスーツの襟首を鬼のような形相で締め上げます。
窒息しかねないミンファンを観てジウォンはユ・ジヒョク部長の行動を止めに入り、首を締めあげていた手を離されたミンファンは悪態をつきながら公園から一目散に逃げ去って行くのでした。
ベンチに座って気持ちが落ち着いたジウォンは、危ないところを救われたものの ヒヨンという恋人が居ながら自分のことを心配しているジヒョク部長に向かって
『迷惑だから、私の事は心配しないでください。私は浮気をする人が嫌いです。相手の信頼をうらぎるなんて』と、前の人生で夫に浮気されて受けた屈辱と哀しみの記憶もあって、強い口調でジヒョク部長を責めます。
ジヒョク部長の方も 自分がジウォンの人生を救うために祖父から言い渡されている婚約を破棄したことを言われているのだと誤解して、
「片づけました」なんて変な表現で言い訳をしてしまいます
(そこは「婚約の事なら破棄してもらうように相手には伝えました」と言わなきゃダメダメ~)
このジヒョク部長の言い方が 女性をモノのように扱っている男というイメージを膨らませてしまい、『最低な人ですね!』と、ジウォンの怒りに火を注ぎます。
しかも「片づけ」られたのは今の人生で自分を助け続けてくれている「ヒヨン」だと思い込んでいるので、ジウォンはさらに声高になります。
『優しくて かわいくて 愛らしいひとなのに…、もういいです、直接(ヒヨンさんに)電話をします』
と携帯を取り出して(『あなたの彼が私と浮気をしようとしている』)と告げようとするのでした。
ここでやっと、恋愛奥手なユ・ジヒョク部長にも「ジウォンさんは妹のヒヨンを私の彼女だと誤解しているんだ」ということが分かります。
そこで、ジウォンが携帯を持つ手を押しとどめて、
「私が浮気をしていると思っているのですね?(ヒヨンの恋人の)私が貴女のことを好きだから?」
と確認します。
『違いますか?!』と返してくるジウォンに対し、ジヒョク部長は自分のハンドフォンを取り出して、ジウォンに見えるようにして「最高の美女」という名で登録した番号に電話を掛けます。
呼び出し音が鳴り始めます。
そして、電話がつながると、スピーカーから聞こえてきたのは「夜中に眠りを覚まされて怒りモードのユ・ヒヨンの声」でした。
ユ・ジヒョク部長がヒヨンにたいして「大好き」というと、通話はすぐに切られました。
…とおもうと、すぐに「最高の美女(ヒヨンの自称)」から折り返しの着信が入ります。
ユ・ジヒョク部長が出ると、夜中に急に「愛してる」と言うためだけにわざわざ電話をかけて眠りを邪魔してきた義兄のジヒョクに対する悪態が続き、しまいには
「家族の縁を切る?」
なんていうヒヨンの声が聞こえました。
「家族」というキーワードから二人は兄妹だったんだ!と気づくジウォン
やっとのことで、疑いを晴らしたユ・ジヒョク部長に対して、
二度目の人生を始めてから ずうっと自分を助けてくれていた彼を誤解し続けていたジウォンはひたすら陳謝し、「とんでもない誤解をしてすみませんでした」と、平謝りにあやまります。
すると、改まって真剣な顔に戻ったジヒョク部長は
「誤解ではない部分もあります。
私は貴女の事を
とても好きです」
♪ネガ、マニ チョアエヨ♪…と、生まれて初めて女性に対する愛の告白をおこなうのでした。
そしてラストはジウォンのマンションの下、こんなシーンで「つづく」…となります。
再びパク・ミニョンさんのサービスショット~
何度見ても 尊い37歳~
『私の夫と結婚して 내 남편과 결혼해줘』第6話 本格的な闘いの火蓋は切られた:その1…へつづく
執筆者への愛のムチを
頂けましたら幸甚です