『フェイブルマンズ/The Fabelmans(2022)』はフェイブルマン家とサミーの物語 | 日本と芸能事が大好きな Ameyuje のブログ

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米合衆国領土グアム島と仏領ポリネシアのタヒチ島とボラボラ島しか訪れた他国無し。比較対象が少ないのに「僕に一番合うのは日本」と思う。反日国に侮辱されても毅然とした態度をとらない現在の母国には「いやんなっちゃうな~」と立腹するけど、やっぱり日本が大好き。

昨年から映画館で予告編が流される都度、公開を楽しみにしていた作品です。

スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg が「映画監督」になる夢をかなえた自分自身の原体験を描いた作品!…なんて銘打ってましたから、ほんとうに今夜はワクワクしながら定時に職場を飛び出して、TOHOシネマズ西宮に向かいました。

 

ポスター上部に印刷された『capture every moment』

”あらゆる瞬間を捉える”・・・ってのがイイですねニコ

 

本作品がかかっているのは TOHOシネマズ西宮のスクリーン群の中でも小じんまりとしたキャパの「スクリーン5」でした。

 

宝石赤宝石緑宝石ブルー宝石紫

 

スタッフ STAFF

 

監督 Directed by
 … スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg

脚本 Writing Credits
 … スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg
 … トニー・クシュナー Tony Kushner
製作 Produced by
 … クリスティ・マコスコ・クリーガー Kristie Macosko Krieger
 … スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg
 … トニー・クシュナー Tony Kushner
音楽 Music by
 … ジョン・ウィリアムズ John Williams
撮影 Cinematography by
 … ヤヌス・カミンスキー Janusz Kaminski

編集 Film Editing by
 … サラ・ブロシャー Sarah Broshar
 … マイケル・カーン Michael Kahn
キャスティング Casting By 
 … シンディ・トラン Cindy Tolan
プロダクション・デザイン Production Design by 
 … リック・カーター Rick Carter
芸術部門 Art Direction by 
 … アンディ・ブルーメル Andy Broomell
  以下4名
セット装飾 Set Decoration by 
 … カレン・オハラ Karen O'Hara
衣装デザイン Costume Design by 
 … マーク・ブリッジス Mark Bridges
メイクアップ部門 Makeup Department 
 … Gloria Pasqua Casny(hair department head)
  以下11名
美術部 Art Department     
 … Ava Anderson(art department assistant)
  以下54名
音響部 Sound Department
 … Steve Bissinger(sound effects editor)
  以下21名
特殊効果 Special Effects by     
 … Roy K. Cancino(special effects rigging coordinator)
  以下10名
視覚効果 Visual Effects by
 … Brian Barlettani(visual effects producer:ILM)
  以下43名
スタント Stunts     
 … Claudia Abrego(precision driver)
  以下18名


 

先にお詫びしておきます。 以下のキャスト紹介からいきなり「ネタバレ祭り」的な文章が頻出いたします。

これから映画館で鑑賞される方で、危険な雰囲気を感じた方は 読まずに飛ばしてください。

 

宝石赤宝石緑宝石ブルー宝石紫

 

映画が始まると、スクリーンには「1952年1月10日」という文字が映り、ゆったりとした音楽が流れますが、

「暗いところはイヤだ!」という小さな男の子の声がします。

そして男の子の両親らしき二人が、映画がどんなに面白いものかを言い聞かせているのですが、父親の説得には「残像がどうの」だとか「脳の錯覚がどうの」とかいった堅い話ばかり出てきます。 母親の方の説得は「(眠ってる時に観る夢と違って)映画は観ても忘れない素敵な夢なの」と言ったような感じです。

 

 

この親子がザ・フェイブルマンズ(フェイブルマン家)の構成員なのですが、なんとか映画館の客席に家族で並んで座った少年サム(サミー)の目の前のスクリーンに映されたのは、

下差しこんな映画でした~ビックリマーク

サミーが感動を与えられた初めての映画はゾウ

「The Greatest Show on Earth(1952)」しし座
 Directed by Cecil B. DeMille だった炎

「地上最大のショウ The Greatest Show On Earth 」は、セシル・B・デミルが1952年に製作・監督したテクニカラーのサーカス映画です。

当時、世界最大のサーカスといわれた「バーナム・アンド・ベイリー一座のリングリング・ブラザースサーカス」の全面協力によって作られた作品で、1952年度のアカデミー作品賞を獲得した作品です。

 

サム少年は映画の中で機関車と自動車が真正面から激突して大事故となるシーンに衝撃を受けたことがきっかけとなって、映画つくりの人生の第一歩を踏み出すのです。

 

宝石赤宝石緑宝石ブルー宝石紫

 

キャスト


ガブリエル・ラベル Gabriel LaBelle
 … サム(サミー)・フェイブルマン Sam(Sammy) Fabelman

:初めて映画館を訪れて以来、映画に夢中になった主人公。 「地上最大のショウ」で観た機関車と自動車の壮大な衝突シーンを再現したい彼は、クリスマスにパパのバートがプレゼントしてくれたライオネル社の高価な機関車の玩具を線路の上で自動車の玩具に激突させてしまうのでした。 やがて母のミッツイから渡されたパパの8ミリカメラを手にしたサムは、目の前の出来事をつぎつぎと撮影して、フィルムに残すようになります。 家族旅行に行けばその映像記録も残し、また、友人達をキャストにして西部劇調や戦争映画の撮影を始めてしまうほどにドンドンと、のめりこんでいくのです。 彼は自分が作った映像で周りの人達を笑顔にしたいと思っていて、その映画作りがサミーの目標になるのですが、お父さんが技術者としての能力を認められて新しい会社に勤めることになり、フェイブルマン一家が西部に引っ越したことで転機が訪れます。




ミシェル・ウィリアムズ Michelle Williams
 … ミッツィ・フェイブルマン Mitzi Fabelman

:バート・フェイブルマンの妻、サミーの母親でラジオ番組でピアノを弾くなど、一流のピアニストになりたかったという、芸術家気質の女性。家事(台所しごと)が好きではないようで、食事の時は大きな紙のテーブルクロスを敷き、食器も紙製のお皿などを使って、食後は残飯ごと全部テーブルクロスにくるんで廃棄するようなことをしています。 一方、プレゼントされた機関車の玩具を使って映画のシーンを再現しようとするサムを観て、「汽車を衝突させたい!」という息子の情熱を感じた彼女は、「パパには内緒だから」と言って、バートの8ミリカメラをサムに与えるのでした。 彼女自身も、自分の音楽的な才能についての悩みも胸に抱えながら、息子の映画作りの夢には理解を示して応援します。
夫のバートに関しては「天才技術者」と思って尊敬していますが、そのことが彼女自身の口に出せない秘密を作ることになります。




ポール・ダノ Paul Dano
 … バート・フェイブルマン Burt Fabelman

:ミッチの夫、サミーの父親で最新のMPU制作に挑む優秀なエンジニア。 実力をみとめられてGE(ゼネラルエレクトリック)社、その次はIBMと、次々ステップアップした企業に転職することになります。 息子にも大学を出て技術者になってほしいという希望を持っていて、サムの映画作りの情熱に対しては理解を示さず、夢に向かって励む息子に対しては、「映画作りなんていうのは趣味だ」と厳しい言葉をかけます。 父親としては「息子のサムには、映画のような架空のものではなく、実際に人が使って役に立つようなものを作る人物になってほしい」という願いがあったのでした。

 

 

セス・ローゲン Seth Rogen 
 … ベニー・ローウィーおじさん Bennie Loewy

:サミーの父バートの部下として働くエンジニアであり、親友でもあります。フェイブルマン家とは親交が深く、バートがGE(ゼネラルエレクトリック)社のエンジニアとして転職するときには彼に誘われて一緒に転職するような仲でしたが、実はその誘いはバートの妻ミッツィの口添えがあったからでうーん……、うぅぅ~ ショック言えねぇ、言えねぇ、もぉ~言えねぇ~えーん(by せんだみつお)

 

 

ジャド・ハーシュ Judd Hirsch
 … ボリス叔父さん Uncle Boris

:ミッツィの母の兄(叔父)。ミッツィの母親が病院で亡くなった後に、ふとフェイブルマン家を訪れて来ました。 過去には芸能界にも幅を広げて働いていた経験があるなど、ミステリアスなところのある人物です。 短い時間でしたが、フェイブルマン家ではサムの部屋で寝る時にいろんな昔話をすることで、サムが将来を考えるために、いくつかのインスピレーションを与えます。

 

 

ジュリア・バターズ Julia Butters
 … レジー・フェイブルマン Reggie Fabelman

 :サムのすぐ下の妹(長女)、家族思いであるがゆえに、ちょっぴり心配症でもある。小さな頃には、兄のサムにトイレットペーパーを体中に巻かれて「ミイラ」の役をやらされました。




キーリー・カルステン Keeley Karsten
 … ナタリー・フェイブルマン Natalie Fabelman

 :レジーの下の妹(次女)。言いたいことは はっきりと口にするタイプ。口うるさくて、しっかり者だけれど、か弱いところもある女の子。

 

 

ソフィア・コペラ Sophia Kopera

 … リサ・フェイブルマン Lisa Fabelman

 :ナタリーの下の妹(三女)。

 



ジーニー・バーリン Jeannie Berlin
 … ハダサー・フェイブルマン Hadassah Fabelman

 :バートの実母、ミッツィの姑。いかにもユダヤ教徒らしい感じの母。結構辛辣な言葉も口にします。



クロエ・イースト Chloe East
 … モニカ・シャーウッド Monica Sherwood

 :フェイブルマン一家がカリフォルニアに引っ越してから悲しいこと続きだったサムにやっとできたガールフレンド。 でもガッツリ ジーザス命のキリスト教徒で、ユダヤ教徒のサムに無理やり十字を切らせたりするえげつないところもある女の子。




サム・リシュナー Sam Rechner
 … ローガン・ホール Logan Hall

:カリフォルニアでサムが転校した高校に居たモテ男。腕っぷしも強くて気も荒い。ユダヤ人嫌いで、元カノと浮気していたことを今の彼女にバラしたサムをイジメます。

 

 


オークス・フェグリー Oakes Fegley
 … チャド・トーマス Chad Thomas

:ローガン・ホールといつもツルンデいる男子高校生。やはりユダヤ人差別がはなはだしい少年。

 

 

デイヴィッド・リンチ David Lynch
 … ジョン・フォード John Ford

:映画のラストに現れる貫禄に満ちた大監督。 言わずとしれた「駅馬車  Stagecoach(1939)」をはじめ、ジョン・ウェイン主演の映画をいっぱい撮った方。

本作品のラストでは、知人が連れてきたサム・フェイブルマンにとても短い時間ながらオフィスの部屋に入れて面会を許すのですが、その時に印象的な言葉を語ります。その言葉を胸にジョン・フォード監督のオフィスを出たサムは笑顔になって、通りを歩んでいく…その後ろ姿でこの物語は終わります。

 

★余談ながら★

私にとってデイヴィッド・リンチといえば、二十一歳の時に京都の映画館で観て感激した『エレファント・マン The Elephant Man 』の主演で異形の主人公ジョン・メリックを演じた御方なのですが、今回のジョン・フォード監督役はエエ味出してはりましたわ~ビックリマーク

葉巻に火をつけてモクモクと煙を吹かすシーンでは吹き出してしまいました。ゲラゲラ

 

私は昔からとても気になる映画に関しては、映画を観ながらメモを取る鉛筆(もちろん手元は見ませんので殴り書きです)ので、このときのジョン・フォードがサムに語ったアドバイスはしっかり書き残しているのですが、 さすがのネタバレ祭り男の私も、

「それを書いちゃぁ~、オシマイヨ!」と寅さんに怒られそうなので、ここに書くのは我慢します。笑い泣き

 

これから 本作品をご覧になられる方は、 聞かれたらたぶん、

「ジョン・フォード監督なら言いそうな話やなぁ~」と思われるはず左矢印ホンマか??ドクロ

 

下差し可愛らしい子役たち 左から役名はナタリー、サム、レジーほっこり

上差し左から芸名は Alina Brace、Mateo Zoryan、Birdie Borria

 

鑑賞後の私の気持ちは、「想像していたよりも派手さが少なくて、しっとりした映画やったなぁ…」というものでした。

 

宝石赤ユダヤ教徒って あんな風に嫌われているのか~ とか、

宝石緑スピルバーグ も両親への思いは複雑やったんやろなぁ~ とか、

宝石ブルー3人も妹がおったんか~ とか、

宝石紫少年時代から あんなに映画作りが好きやったんか~ とかですね。

 

映画のラストについては、映画命の人間同士が交わした会話(・・・というか、ジョン・フォードからサムへのアドバイス)の中に、無言の会話が聞こえる禅問答のようで素敵でした。

 

そして スティーブン・スピルバーグ監督 の若き日を振り返るとともに、彼を育んでいた家族の姿を魅せてくれていた…ということで、

まさしく この映画は

『The Fabelmans』

 フェイブルマン家

 

というタイトルにふさわしい奥行きを持っているなぁ~と感じました。

 

下差しスピルバーグ監督と一緒に写真におさまる「ザ・フェイブルマンズ」のキャスト達

 

執筆者への愛のムチを

頂けましたら幸甚ですニコ

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