先週13日放送の竹田恒泰チャンネルで、レノボとヒューレットパッカードが、「日本製」の価値を知って、日本に工場を造っているという話をされていますが、これは少なくとも5年以上も前から竹田研究会で竹田さんがおっしゃっていたことです。私はこの話を聴いたときに、海外が「日本製」の証である「made in Japan」の価値に気づいて日本にどんどん工場を造っているのであれば、海外進出する日本企業が減るのではないかと考えたのですが、未だに変わっていません。日本企業はどうなってしまったのでしょう?

 

 

 

日本製、made in Japan の付加価値はどういうことかというと、海外メーカーの製品でも日本に工場があればmade in Japanと記すことができます。日本製というとその製品の信頼度が増しますから、レノボやヒューレットパッカードはわざわざ日本に工場を造って日本製として売り出しているのです。日本に工場があるということは、人件費が高くなります。日本企業はそのため工場の海外進出が進みました。ところが、海外進出して人件費を安くしても、人の価値観は違います。そのためせっかく製造したものに不良品が出やすくなったり、あるいは出た場合の対応が日本の工場と変わります。そのため長い目でみると、人件費の高い日本での対応のほうが全体的に見れば安くなるということなのです。そのうえ「日本製」「made in Japan」の世界での信頼度もありますから、日本に工場があるということは二重に美味しいわけです。さらに、日本企業が海外進出すると日本の雇用が減ってしまいますが、そうした雇用も海外企業が生み出し感謝もされます。

 

人の価値観とはどういうことかというと、例えば■の中に少し小さいサイズの四角いシールを貼るとしたら、多くの日本人は何も言わなくてもその中心にシールを貼ろうとするでしょう。わざわざ、きれいに中心に均等になるように貼るように言わなくてもいいのです。上記動画で説明されていますが、日本製は人件費が高くなりますが、不良品の出る頻度が減る上に、出荷が早くなるそうです。こうした微妙な違いが不良品にもつながっていくのではないかと思いますし、日本の流通システムは充実しています。

 

現在、日本にある製品で中国製というのが多くあります。電化製品もそうですが、それ以外のあらゆるものに中国製品があふれています。中には、中国製からアジア各地製品に変わってきたものもありますが、元々日本製で有名なブランドだと思っていたものでも日本製でないものが多いのです。ここまで日本製がないと日本のものづくりの復活は難しいだろうと考えさせられるほどです。

 

一回失われたものを戻すのは大変です。戦前世界最高の飛行機を造った日本が、飛行機作りを禁止され再開したのちに何十年かかりました?

 

そんな中、現在のコロナ騒動です。上の動画でも言っていますが、アップルなどのような企業が中国依存度が過ぎて大打撃を受けています。

 
日本もこれを機に考え直したほうがいいのではないかと思います。
 
それから、東日本大震災の時には、一か所集中の危険性を改めて考えさせられました。それは企業だけではありません。オール電化の危険性、また最近ではAIの進化で声で指示するだけで全ての電化製品の操作ができるようになりましたが、これも怖いことだと思います。こういう商品が出るとすぐ飛びつくような思考停止は悪い傾向だと思います。掃除ロボットも怖いものだと私には思えたのですが、こうしたものが現在加速度的に増えています。しかし、ただ便利と飛びつく前に、長い目で一度考えたほうがいいと思うのです。