天皇陛下、微熱で祭祀お取りやめ 宮内庁が発表

産経新聞ニュース 2017.1.30 11:04更新

宮内庁は30日、天皇陛下が同日早朝に微熱があったため、午前に予定されていた宮中祭祀(さいし)の孝明天皇例祭への出席を取りやめられたと発表した。同庁によると、陛下は先週末、肺炎を予防する「肺炎球菌ワクチン」を接種されており、その影響の可能性があるという。

すでに平熱に戻りつつあり、ほかに目立ったご症状はないが、同庁は「大事を取った」としている。天皇、皇后両陛下は30日午後から2月3日まで、神奈川県の葉山御用邸でご静養の予定で、同庁は様子を見て判断するという。

皇居・皇霊殿での孝明天皇例祭は、掌典次長が代拝した。

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昨日の孝明天皇例祭は天皇陛下が体調不良で、陛下はされなかったとの事。お早い回復を願っております。

 

それにしてもこのような祭祀に触れるニュースが流れることは異例ではないかと思いますが、いままでにもこのようなニュースはあったのでしょうか?なんといっても行幸などの目立つ祭祀ではない宮中祭祀に触れたニュースです。「宮中祭祀」そのものは中止ではありませんのでおかしなタイトルですが、タイトルに「祭祀」が入っているというのはとても珍しいかと思います。

 

天皇陛下の一番のお仕事は宮中祭祀です。現在法律上(国事行為)は触れられていませんが、宮中祭祀が天皇陛下の一番のお仕事であり連綿と続けられてきたことは歴史上の事実であり、今もそれは変わりません。昭和天皇は空襲のさなかにもその合間を縫って元旦の四方拝を行われました。また五穀豊穣を願い、また感謝する新嘗祭をはじめとする祭祀がありますから、昭和天皇は病床でも天候を気にされていたことが伝わっています。

 

宮中祭祀を知れば知るほど、天皇について知れば知るほど、日本は天皇に護られてきた国だと思うようになります。

 

昨年来、天皇陛下、御皇室へのの関心が高まっていますが、マスメディアにミスリードされていると感じています。

 

先日陛下についてのライブドアニュースのフェイスブックのコメントの指示数が大きいものを見ていて怖くなってきました。多分、限られた空間ですし読んだ人の一部の反応でしょうが、実際こういう風に考えている人が多いのだと思います。これが世の中なのでしょう。私は天皇陛下について心配される方々が多いのは素晴らしいと思いますが、感情に流されてしまうのは危険だと考えています。

 

 

天皇陛下の生前退位 日本国民の冷静な反応に世界が驚嘆

 

世界が日本に驚嘆の眼差しを向けている出来事がある。それは、天皇の生前退位に臨む国民の冷静な反応だった。

 欧米メディアは昨年8月の天皇会見でのお気持ち表明を「現代日本では前例がない」(ロイター)、「日本では今まで考えられなかったこと」(BBC)と大きな関心を持って報じ、その後、国民のほとんどが生前退位を支持して、政府も2018年の退位に向けて粛々と法改正の準備を進めていることに、こう驚いている。

「タイではプミポン前国王の死後、皇太子の王位継承決定まで時間がかかったし、英国でも仮にエリザベス女王が譲位を表明すれば国民から賛否両論がわき起こるだろう。

 日本は退位が法律で認められていないにもかかわらず、国民は退位を支持したし、与野党ともこれを政争の具にしないように努めているように見える。天皇と大統領が比較できないのは分かっているが、オバマからトランプへの政権移行に際して大規模なデモが起きるなど“ギスギスしたバトンタッチ”を見ていると恥ずかしく思えてしまうほどだ」(米メディアのアジア担当記者)

 世界はこうしたところにこそ、日本という国の「安定」を見出している。

撮影/雑誌協会代表取材

※週刊ポスト2017年2月3日号

 

 

まずこの記事のおかしな点ですが、未だに陛下に対して、「生前」と「退位」という非情に失礼な言葉遣いをしているにもかかわらず、エリザベス女王には「譲位」という言葉を使用しています。これは英国王室を始めとするロイヤルファミリーに対しては称号を使用しながら、日本の皇室に対しては皇后陛下を含め「様」を使用するなど一貫して失礼極まりない日本のメディアですから今更ではありますが、おかしな言葉遣いです。

 

さてこのニュースに対してのコメントで支持の多いもの(数字は数日前この記事を読んだときの指示数です)

 

・産まれた時から人生を定められご公務をこなしておられる。望んで天皇陛下になったわけでも、選挙で選ばれた訳でもない。
陛下のお心のままに従うまでです。
天皇陛下と大統領は比較すべきではないだけです。

232

 

・我が国は皇紀2677年、神武天皇から数えてこれだけの歴史ある王朝は世界に一つしかないのです。比べようもない、ある意味奇跡の歴史なのです。そこら辺の政治家等と一緒にしないで下さいね。

154

 

・トランプと陛下を比べないで下さい(@_@)

245

 

・退位ではなく譲位だと、竹田さんや所さんもよくTVで言っているが、いまだにメディアは退位をつかっていて、たとえで出てきたエリザベス女王に譲位を使っているのはどうしてだろう?

82

 

・陛下の御気持ちのままに、我々は従います。

100

 

・譲位な!言葉も知らんやつに記事作らせるな!

59

 

 

 

私は、天皇陛下を慕われる方々の気持ちは素晴らしいと思います。しかし、感情で考えるのは良くないとも考えています。というのも感情とは一時的なものだからです。だから、そのような流れを作られるのは危険だと考えています。

 

明治政府には、良い所も悪い所もありましたが大日本国憲法を制定するに当たって日本の歴史を見直し、記紀を読みこんだことは素晴らしいことでした。

 

ところが現在、そのような事が成されているでしょうか?

 

天皇、皇室には2600年以上の歴史があります。その時代の長さに文句をつけても少なくとも2000年以上の歴史があることは疑いようのないことです。その長い間には色んなことが起こりました。そうした歴史を踏まえて、明治時代の皇室典範は作成されたのです。

 

それを変えたのは、変えさせたのはGHQです。

 

去年の夏以降、マスメディアは「生前退位」などという造語をしてまで日本中をミスリードしてきましたが、本来であれば元の皇室典範に戻すような声があがり、論議がされるべきだったのではないかと最近考えています。今回有識者会議などが開かれていますが、天皇陛下も宮家も旧宮家もいらっしゃらいません。天皇や皇室という特別な歴史を持つご存在についてこの有識者達がどれほどご存知なのか疑問を感じています。昔の皇室典範に戻しても譲位の項目はありませんでしたが、そのような形に戻し天皇、皇室の方々も参加できる形にしてこの点が議論されなければ、悪しき前例を作ってしまうことになると危惧しています。前例があれば一度限りなんてことは覆されることは想像できませんか?

 

戦前までの皇室典範は家法という性格で、大日本帝国憲法とは同格ですがその下にあるようなものではありませんでした。そして皇族会議では、成年以上の皇族男子で組織されそこに内大臣、宮内大臣、司法大臣等が参加、天皇もしくは皇族1名が議長に指名され開催されました。当時は宮家も沢山ありましたから、随分大きな会議だったのではないかと思いますが、あくまでも主は天皇と皇族の方々だったのです。

一方、現行法での皇室典範では、皇族会議には皇族二人を含む10名の会議となっており、そこに天皇陛下の名前はなく議長は内閣総理大臣となっています。天皇陛下及び皇族の方々の会議なのに、ご関係のある方は二人しか出席できず、議長にもなれないのです。

 

 

しかも有識者会議においては、天皇や皇室についての歴史も知らないような方々が名前を連ね、皇族の方々のご出席はありません。自分達の問題を全くの部外者が勝手に決めようとしたらどうしますか?これは異常だとしかいいようがないことです。

 

今こそ天皇陛下について知るとき(^O^)/

天皇を取り戻そう!

天皇陛下のニュースを機に知る

 

なぜ皇室典範を天皇と皇室に返そうとならないのか?本来であれば昨年の天皇陛下の勅語の後、そういう声が出るべきであったかと思います。そうすれば全てが解決するのです。現在の状況では、何が決まっても天皇が意思を通したという(政治的)問題になりかねません。しかし、皇室典範が国が関わるものではあるけれども一家法でもあるという戦前の形に戻れば、譲位の問題についても政治的意思の問題が解決されます。また国が天皇の進退を決めたという近代以降初の前例を作るという形を残すことも防げるのです。前例を作るという事は、次に何かが起きた時に必ず、前例があったからという免罪符に使われる危険がありますから絶対避けなければなりません。一度前例を作ってしまえば、例えば今回一代限りといっても、もう一度一代限りということが起こらないとはいえなくなります。

 

1月10日に「新元号は平成31年元日から 皇室会議を経て閣議決定へ 法案提出は今年5月連休明け」というニュースが出ましたが、これは否定されました。そもそも天皇陛下が忙しく宮中祭祀をされる日の一つの元旦に新しい行事をわざわざ入れるなどありえないことです。これがどういう出所のニュースなのかわかりませんでしたが、もし有識者会議でこのような事を決めているのだとしたら無知過ぎて話になりません。

 

元日即位困難 陛下のお気持ち踏まえ、宮内庁異例の意思表示

産経ニュース2017.1.17 20:25更新

 

皇室を支える宮内庁の幹部が17日、平成31年元日に皇太子さまが即位する方向で検討に入った政府の方針に待ったをかけた。宮内庁は昨年来、天皇陛下の譲位に向けた制度の議論を静観する姿勢を貫いてきたが、元日に営まれる宮中祭祀(さいし)や祝賀行事を重視する陛下のお気持ちを踏まえた異例の意思表示といえる。

陛下が譲位の意向を示された昨年8月以降、宮内庁は公式には「ボールは政府に預けられた」と強調。政府の有識者会議を含めた制度の議論について「言及する立場にない」との態度を一貫して示してきた。

西村泰彦次長は、「31年元日に即位」との報道が出た直後の今月11日の定例会見では「寝耳に水」と述べるにとどめ、12日に会見した山本信一郎長官も「全く承知していないし、理解を超える」と従来の姿勢を崩さなかった。

しかし、17日になって、西村氏は「1月1日(の即位)ということが幅広く報道されており、現時点で『難しい』との見解を伝えた方がいいと思った」と説明。見解そのものは陛下の意向ではないが、新年の行事を大切にする陛下のお気持ちを踏まえたものであることを明らかにした。

西村氏は前職で政府の内閣危機管理監を務め、譲位に向けた政府と宮内庁の風通しの良さを期待されて就任したとされる。ただ、今回は政府側から譲位の時期についての情報が「全くない」といい、制度設計を先行させる議論のあり方に一石を投じたともいえる。

 

第9回有識者会議のメンバーは安倍首相と以下の方々
今井   敬  日本経済団体連合会名誉会長 
小幡  純子  上智大学大学院法学研究科教授 
清家  篤  慶應義塾長 
御厨  貴  東京大学名誉教授 
宮崎   緑  千葉商科大学国際教養学部長
山内  昌之  東京大学名誉教授 
 

 

 

 

最近の天皇や皇室関連のニュースを見る度に不安感が募ってきます。天皇を護るという事は日本を護るという事なのです。一時の感情に流されずに考えるべきなのではないでしょうか?

 

竹田恒泰氏以外で最近、参考になると思ったものをいくつか以下にあげますので、ご参考までに。

〇天皇のご意思に基づいて皇室典範改正ができることを願われていた昭和天皇
 ――天皇をロボット扱いする一部の議論に対する違和感

「昭和天皇実録」の発行を受けて、以下のような原稿を書いたことがあるので、紹介します。
 ポイントは、昭和天皇は、天皇の意思に基づいて皇室典範を改正できるようにしておきたかったが、占領軍の反対でそれがだめになった、ということです。現在の皇室制度改革論議との関連で敢えて載せておきます。

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 日本敗戦後、アメリカを中心とするGHQは、憲法と皇室典範を全面的に改悪しましたが、その経緯について読売新聞は『昭和天皇実録』を踏まえ、こう解説しています。

《(昭和)21年2月13日、GHQは国民主権を柱とする憲法改正草案(GHQ草案)を日本政府に交付する。天皇の地位は、「統治権の総攬者」から「象徴」に改められていた。
 司令部作成の草案は、同22日に幣原喜重郎首相から天皇に提出されたが、実録に天皇の反応の記載はない。ただ、当時、内閣書記官長だった楢橋渡は、伝聞として「陛下は、やむをえないだろうと言われたということを聞いた」と、昭和30年代に内閣に設置された憲法調査会で語っている。
 3月5日夕、政府とGHQの間でまとめた憲法改正草案要綱が出来上がる。その直後、幣原は参内した。新憲法は国民が決める形式になったが、明治憲法の改正規定に沿って、天皇の意思による改正案のため、勅語を仰いだ。天皇は、形式や発表については内閣に一任した。
 ただ、皇室の家族法とも言われる皇室典範が国会の議決を要することになったことから、典範改正の発議権の留保や、堂上華族(もともと公家だった華族)を残す可能性について下問した。しかし、その夜の閣議で、岩田宙造司法相から、天皇の意向による提案が出ること自体が問題になるとの発言があり、修正は断念される。
 天皇は、5月31日のマッカーサーとの第2回会見で、新憲法作成への助力に謝意を述べた。
 一方、天皇の弟たちは新憲法に違和感を抱いていた様子が、実録に記されている。高松宮は46年5月30日、天皇らとの夕食後の歓談時に<新憲法草案は主権在民がはっきりしすぎており賛成しかねる>と述べた。三笠宮さまは、帝国憲法改正案の帝国議会への提出を可決した6月8日の枢密院会議で、皇室財政や典範改正への皇族の参与について再考を願い、採決を棄権して退席している。》(読売新聞2015年9月9日朝刊)

 

この記事で注目すべき点は二点あります。

 

第一に、現行憲法の制定に対して、昭和天皇は「やむをえない」とおっしゃられ、昭和天皇の弟君である高松宮殿下が現行憲法に反対であったことです。
敗戦後も、自らを「神の裔」であるとの考えを変えなかった昭和天皇が、厳格な政教分離を明記した現行憲法に違和感をお持ちになったことはある意味、当然のことかと思います。
 
第二に、皇位継承などを定める皇室典範改悪に際して昭和天皇が「皇族による皇室典範改正の発議権を認める」ことを求めましたが、政府に反対され、断念したことです。
皇室典範は皇室の家法であるにもかかわらず、その改正について皇室は何ら関与できません。そのため小泉内閣のとき、皇室の伝統と異なる女系天皇を認める皇室典範改正案を政府が提案しましたが、皇室は何ら発言することができませんでした。

 

今回の『昭和天皇実録』によって昭和天皇が皇室典範改正の発議権を皇室がもつことを願われた事実が明らかになった以上、まず皇室典範改正に皇室が関与できる仕組みを整えることが政治の大きな課題であると思われます。

 

 

 
 

「陛下 光格天皇の事例御研究 宮内庁に調査依頼」についてのKAZUYA君と和田さんの話は深いです。和田さん流石竹田恒泰さんの話を聞いているだけあってよく理解されてます。36:20分頃から57分頃まです。

 

 

 


【1月8日配信】江崎道朗のネットブリーフィング「天皇陛下のご譲位は国政にあたるから憲法違反なのか」小野義典【チャンネルくらら】天皇陛下のご譲位は国政にあたる?憲法4条違反?その解釈はいったい誰がしているのでしょうか!?

我々の敵は内閣法制局?

 

2000年に及ぶ歴史のある天皇について、畏れ多くも不勉強なままほんの一時の感情で簡単に決めてしまっていいのか?その決定は歴史となりこれから後の日本と日本人に影響を与えていくということを是非考えてほしいと思います。

 

皇室存続に対する本当の危機感とは