こんにちは。
毎日こんなところまでやって来ていただき、どうも有難うございます。
最近コメントもぼちぼち書いていただけるようになり、喜んでおります。
「こんなクルマを取り上げて欲しい」とか「僕は何を買うべきでしょうか?」などというリクエストやご相談にもどんどん乗っていきますので、遠慮なく書き込んでくださいね。
というわけで、今日は元水色の2CV乗りさんのリクエストにお答えいたします。
「今は市内でテレビ局勤めですー、そして車乗ってないです、原付生活で…でも来年辺りに買うつもりでーす、また2cv乗ろうかなーて思ってますけどオススメあれば特集してください笑。あ、コンパクトでMTは最低条件で!」
ということですね。
絶妙に響いてくるのが
「テレビ局勤め」
という語感の圧力ではありますが、
無視しましょう!
僕が真っ先に思い浮かんだ車を、特に推敲もなしにオススメしちゃいます!!
はい!これ!!
フォードのKa(カー)です。
よくも「クルマ」なんて車名をつけたもんです。
天晴れです。
でも、これがその名に恥じないクルマなんです。
乗ったことある方、挙手!
だったらお分かりですよね。
トップまで簡単に吹け上がるOHVエンジン。
コクコクと気持ちよーく決まるシフト。
これ以上ないというくらい軽量な車体。
何気によくできたシート。
見た目のまんま、よく踏ん張る足回り。
駐車場でもすぐ「俺の!」とわかるデザイン。
その気になれば荷物もかなり積める。
こんな安いのにサンルーフ標準装備。
で持って、エアコンもついてる!
コレってですね、実は人間がクルマに求める最低条件を全部、しかもかなり高次元で満たしているんです。(コストも含め)
ご紹介の車体は中古で「込み込み50万円」のプライスボードがついていますが、Kaは新車時でも末期には100万円ちょっとで投げ売りされていたという情報を入手しています。
なんて「クルマ知能指数」が低いんでしょうね。あの頃の僕たちは。
では見ていきましょう。
一度見たら忘れられないデザインですね。
当時のフォードのデザインコンセプト「ニューエッジデザイン」です。
ツラ構え。
よいしょっと。
このリアビューも唯一無二。
欧州車の常で、バックランプは片方のみ。
よく「バックランプ片方切れてますよ〜!」って言われますよね。
僕は、非対称が許容できるのって、文化レベルが高いという偏見を持ってます。
奥のMOVEラテは関係ありません。
「バンパーはぶつけるもんだ。色なんか塗ってどうする!」という主張がすごいです。
実は、世界で日本だけ(僕調べ)「ボディ同色バンパーじゃなきゃ買わない」というアホ向けのバージョンが存在しました。
わかってないんだから。
気を取り直して、インテリアを見ていきましょう。
有機的にもほどがあるダッシュパネル。
初代キャロル(といってもキョンキョン版)感のあるステアリング。
何かに似てる。シュミラクラ・・・。
C-3POかなぁ。ゴンスケかなぁ。
まぁいいか。
シンプル!必要最小限!それでいい!!
案外壊れなかったパワーウィンドウ。
標準で欲しかったけどなかったからつけちゃった、タコメーター!
当時はなかった、ETC!
5速ミッション!素晴らしい!!
ミッションと同じくらい嬉しい、(みなさんご一緒に!)サンルーフ!!
案外いいんです。このシート。
リアも全然広い。
ラゲッジもこの通り。
いざとなれば、この空間。
余談ですが、外車って人命第一ですから、シートバックには必ず鉄板を使ってます。
荷物が崩れてきた時の被害を最小限にするためです。
こういう一番ローエンドのクルマでも手を抜きません。
最近ようやく国産車でもシートバックに鉄板を入れるようになってきたと思いますが、昔はベニア板みたいなものがシートの構成材だったりしたものです。文化の違いです。
軽自動車は未だに全車種そうではないんじゃないかな。(未確認)
ホイールキャップが律儀についてます。とってもいいけど、このまま乗るか。
どうですか。
見ているだけですこしは楽しいですかね?
元2CV乗りということなので、こういうミニマムでマキシマムなコンセプトを面白がってご理解いただけるのでは?というインスピレーションでオススメしています。
エアコン付きなぶんバージョンアップもしていますよ!
後、このクルマはフォードといっても「欧州フォード」の製品なので、足回りや燃費性能はアメリカ基準ではありません。
むしろ、日本の基準よりも上質な仕上がりになっています。
初代ヴィッツのRSは足回りの味付けが欧州と同じということだけで人気が出たりしましたね。
日本は道路事情がいいので、足回りのセッティングが甘いんですよね。(主観)
その点、欧州車の足回りの味付けは一般的には「固め」と評価されるのですが、路面状況を伝えることにかけては日本のセッティングとは一線を画します。
冒頭にも書きましたが、OHVエンジンのクルマは「回して楽しむ」乗り物の原初的な楽しさを思い出させてくれます。
最近のクルマは燃費性能はいいですが、つまらない。
アレは、通常の平坦な道を走っている時には1000rpm.前後でスロットルを制御した状態でエンジンが回転しているからなんです。
つまらない原因はそれだけじゃありませんけど、乗ってて楽しいはずがないんです。必要もないタコメーターがついてるし。
Kaは「生活を楽しもう!」という意気込みと、コストバランスの中で最高級の回答を叩き出したクルマだと未だに思っています。
このクルマが150万円で新車で買えたんですよ!
Kaにハマっちゃった人は、Kaばかり乗り継いでいると聞きます。
そういうクルマってなかなかないでしょう?
閑話休題。
「乗らないで眺めてるだけで満足」というクルマと「乗って楽しいクルマ」のどちらかといえば、Kaは明らかに後者です。
なので、こんなところでぶつくさお話してても、なんにも始まりません。
とりあえず試乗しなきゃ!
スマホを捨て、中古車屋へ行こう!(後で拾おうね)
では、また!!