脱出 | 記憶のための映画メモ

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脱出


1972年/アメリカ/110分

監督:ジョン・ブアマン
出演:ジョン・ヴォイト、バート・レイノルズ、ロニー・コックス、ネッド・ビーティ、他


おすすめ度(5点中) → 3.9



――― あらすじ ―――――――
ダム建設で水没してしまう山奥の地で、川下りをしようと集まった
ルイス、エド、ボビー、ドリューの4人組。


だが、楽しかったのは最初だけ。


途中で出会った2人の地元住民が、エドとボビーを拉致。
助けに入ったルイスがやむなく1人を殺したことから
事態は一変してしまうのだった!


逃げたもう1人の復讐に脅えながら
恐怖の“脱出”劇が始まるのだった。



―――  感想  ―――――――
前半の異常な緊迫感は素晴らしいものがあります。

余計な音楽は一切なし。
聞こえるのは、川の音など自然音ばかり。


都会からレジャーを楽しみにきた4人が
山奥というアウェーな場所で、窮地に立つ。

いつ事件が起こるのかっていう、ジワジワヒリヒリした感じが最高ですね。


主役4名は
・ルイス …サバイバル術に長けたワイルドなやつ
・エド  …都会派インテリ
・ボビー …右往左往しやすい太っちょ
・ドリュー…真面目でやせたギタリスト
という面子です。


オラオラ系のルイスがみんなを引っ張っていき
拉致られたエドとボビーも彼が救うんだけど
彼は途中で怪我してリタイアしちゃうんですね。


その後にみせる都会派エドの開き直りが凄いんです。

残された敵は自ら殺しにいくわ、仲間の死は隠ぺいするわ
その後の口裏合わせに全力を注いで、まさに現代のサバイバーとして活躍しちゃう。


だけどね
この映画、たしかにすごい面白いんだけど、ごちそうが多すぎると思うんです。


川下り、地元民との対決、事件の隠蔽。

カレーとステーキが食卓に並べられたみたいな
フランス・イタリア・スペインを一気に旅行するみたいな
“詰め込み感”があるんですよね~。


そこがいいと言う人もいるでしょうけど
僕は受け皿が小さいので全部消化できませんでした。
前半は大好きなんですけどね。


それにしても、「脱出」という邦題が秀逸だと思いません?


川下りをしに日常からの“脱出”を楽しむ主人公たちが
恐怖の地元民から逃れるため、山奥の大自然から一刻も早く“脱出”しようとする。
さらには事故の一切を水に流そうと、現実からも“脱出”しようとするんですね~。


夢でみた、川の中から現れる手が
「そうはさせない」と言っているようで恐ろしかったな~。