原っぱ広がる黄色の花
風に揺られてふわふわと
金糸のような花弁飛ばすよ
雪のような種を飛ばすよ
原っぱ広がる小さい花
雪の下でじっと待って
暖かになればひっそり咲くよ
人知れずに慎むように咲くよ
夏には大輪の黄金の花
月のように輝くけれど
足元に咲いてた花のこと
知ってる人は忘れてるよ
夜空見上げた時みたいに
小さな光より大きな光
見てしまうから
だから私は蒲公英を植えます
たくさんの蒲公英と
たった一つの向日葵を
そうして力ない日などには
蒲公英を通して星を見るの
力強くもひっそり咲いてる
その黄色から元気をもらう



 闇夜に戸惑う君を
 僕は静かに見つめてる
 右往左往しながら
 懸命に道を探す君よ
 その先は行き止まりだよ
 たくさんの人々が君の傍ら抜けて
 正しい道を目指していく
 その中の数人が君に
 手をさしのべて諦めた
 君の世界が閉じているから
 その手に君が気付く事がなかった
 人々が姿を消し
 君はとうとう独りぼっち
 はたと辺りを見回しても
 もう誰もいないよ
 うつ向いていた君が、見上げる
 闇夜に浮かぶ星々を
 そして僕を見上げて、ふと笑った
 何を笑うかわからないけど
 思わず顔を出しちゃったじゃないか
 そして、君は走り出す
 そのまま見ていろと
 格好つけて
 その姿が妙に眩しくて
 僕は月であったことを忘れてしまったよ
 それから僕は隠れなくなったよ
 君みたいな子がいたから
 おかげで星たちとも仲良しさ
 そして、僕は今日も君を探す
 走り去った君の姿を
 追いかけていく



 心地よく身体を撫でて
 あたしに安らぎを与えてくれる
 ふんわりと頭を撫でて
 貴方はまた何処かに流れてくの
 たくさんの香りを持つ貴方
 春には桜の甘い香りをくれて
 夏には青々と茂る草の香りを
 秋には茸の優しい香りを連れて
 冬には清々しい雪の香り
 心地よく身体を撫でて
 貴方はまた何処かに流れてくの
 今日も貴方を待つ誰かの所へ
 だから私は追いかけないわ
 貴方が自由に駆け回ることを
 生き様にしていること知ってるから
 たくさんの香りを持つ貴方
 今日はどんな香りをくれて
 何処まで駆けていくのかしら
 ふいに頭を撫でられて見上げれば
 貴方がまた、すまなそうに
 笑ってた

 —悪いね
 —知ってる

 そうして私も、ほら笑ってる