この手は人の手をつなぎ
 その心をつなげていく
 この手は人の手をはらい
 その心をこばんでいく
 この手は人の手をとって
 その身を起こそうとする
 この手は人の手を離し
 その身を叩き落とそうとする
 この手は空に手をのばし
 誰かの助けを求めている
 この手は地に手をついて
 誰の助けもないと知る

 私の手と
 貴方の手

 つなげてこばんで、
 とってはなして、
 伸ばして引いて、

 そして、そのまま。

 この手は人の頭を撫でて
 その心に安らぎを与える
 この手は人を叩いて
 その心に傷を負わせる
 この手は何かを掴んで
 はいあがる力をもっている
 この手は何かを捨てて
 新しい何かを見つける

 この手はいつも、何かをして
 この手はいつも、誰かに

 そんな【手】





 遊具の上によじ登り
 眼前の小さなコートで
 ボールを投げ合う子供たちを見る
 賑やかな歓声
 仲間を鼓舞するエール
 狡い相手への怒声
 だけども終わりは必ず
 笑い声

 終了のチャイム

 また後でな
 ばいばい
 次は負けないぞ
 今度こそあててやる

 遊具の上で観戦してた
 女の子は一人
 無人のコートに降り立って
 忘れられたボール
 手に取った

 仲間に入れて

 言えないまま、
 月日は多く過ぎ去って
 出会う女性はやっぱり

 仲間に入れて

 言えないままで
 独りで空と
 泣いていました




籠の中で蹲る
少女の瞳は虚ろなまま
逃がした小鳥は空を舞い
唄を囀ずることが出来てるだろか
籠の中で独り
少女の口は歌を奏でる
掠れるような小さな声で
紡ぎ出すように歌っている
そこに重なりだした小さな囀り
顔をあげる少女の虚ろな瞳が
小さな光を灯して瞬いた
小鳥が傍らに降り立っていた
廃れた羽根を力強く広げて
共に歌おう歓喜の歌
素晴らしき再会を祝って
共に歌おう絆の歌
一緒だった時間を再び紡ぐため
籠の中で少女は微笑む
小さな光がまた闇に隠れた
ここにいてはいけないよ
小鳥に寂しく呟いた
白い手が籠の扉をなぞる
外に出てはいけないのよと
少女の瞳は虚ろなまま
あたしはもう何も見えないの
紡いだ言葉は絶望に溢れていた
小鳥は羽ばたいた
空へと高く高く舞い上がる
小鳥は唄い出した
少女と一緒にいると声だけ届けて

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鳥籠少女Ⅱ。
【絶望と希望】をテーマに。