南中央草原 | 4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

アメリカ暮らし漫画と昔の日本での愛犬物語です。

 南中央草原は、その北半分でわたしのような重い動物が歩くと
じび、じび、じび・・・
やわらかい土の地面から、水がしずかにしみ出てきます。

 

こんなふうな地面には、同じようにやわらかい、水気のおおい緑いろの草がじゅうたんのように生えています。
そして、春には黄いろい花が一面に、まるでちょうちょの町のように、ひらひらと咲きひろがるのです。

 

いっぽう、南半分は反対に、砂と貝殻と小石で固く固く詰み締まっています。
この固い地面に、太い丸太が脚をふんばった形のものが八つ、南の海岸道路へ顔を向けて、せまい海の船だまり越しに突っ立っています。
ふんばり丸太たちは、それぞれが胸の前に四角い看板を大事そうにかかげ、最近になって誰かがつけたこの場所の名前を、一文字一文字、おおきな声で叫んでいるのです。