よもぎのれっしゃと | 4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」
2018-05-24 00:00:02

よもぎのれっしゃと

テーマ:犬のピピの話 第十七章

 この南西そうげんの、そのいちばん西(にし)のはしは、鉄条網にそって、よもぎがずうっと、ながい列(れつ)をつくっています。
 よもぎは、とても濃(こ)い、濃いみどりいろで、くろいほどです。
 それが一列(いちれつ)につづくようすは、まるで、何十(なんじゅう)もの車両(しゃりょう)をつなげた、列車(れっしゃ)のようです。
 そのくろい、ながいながい列車が、海からふく風をよこにうけて、いつでもそこを、ちからづよくすすんでいるのでした。

 さあ、南西そうげんを、北(きた)のはしまでやってきました。
 ピピは、鉄条網のいちばんしたの線(せん)を
つるり!!」
 と、くぐりぬけます。
 そうでなければ、いかにもなんでもないようなかおで、いきなり、ゆうれいみたいな手つきをして、でもちゃんと二本足(にほんあし)で、すくっとたちあがります。
(あっ、ピピ・・・)
「うらめしや」
 ゆうれいは
ふわっ
 ほんとうに、ゆうれいみたいに重力(じゅうりょく)を無視(むし)したようすで、鉄線(てっせん)をとびこしてしまいましたよ。
「まて、ピピ・・・」
 図体(ずうたい)のおおきなわたしは、とたんにあせります。
 わたしは、いちばんしたをぐぐることも、棘(とげ)の線と線のあいだをとびぬけることも、どっちもできません。
 それで、どっちもちょっとずつまぜた、中間(ちゅうかん)のほうほうをとるのです。
 つまり、いちばんしたの棘線と、そのうえの棘線のあいだを、「かがめ」ぬけるのです。
 わたしは、じぶんのからだを、できるだけ、ワニのように平(たい)らにして、上と下とにきをつけながら、棘と棘のあいだに、おそるおそるじぶんを入れます。
 でも、ちゅうとはんぱにかがんでいるので、はやくしないと足(あし)がつかれて、棘の上にたおれてしまいます。
 慎重(しんちょう)に、でも、できるだけ、はやく。
 へっぴりごしのワニは、こうして、からくも南西そうげんを脱出(だっしゅつ)するのでした。

 

 

 

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