遠距離恋愛
池袋。そう告げる車内アナウンス。感情をなくした声。
「じゃあ。また」
「うん。またね。聡ちゃん」
「ああ、今度、杏仁豆腐食べような」
「うんっ」
未樹は顔を輝かせた。が、瞬きをする暇なく渦に呑み込まれるように視界から消えてしまった。酔った息を吐き出すように閉まるドア。心臓が動き出すと、あっという間に連れ去られてしまった。
零れる溜息。吐き出される定期券。無秩序に流れる、人の川。改札を抜け、西口のエスカレーターを上がると、心臓の鼓動が一段と早くなった。
「ここは、現実だ。これでよかったのだ」
そっと目を閉じ、出口を待つ。地上に近づくにつれ夏の風が身体を包み込んでいく。そう、排気ガスと湿気の多いベタツク風が。
タクシー、ネオン、ヒト、車売りのクレープ屋。目を開けると、飛び込んできた世界はいつもの光景であった。終電を逃し立ち往生する若者、酔いつぶれ吐き散らす者。蝉の声のように耳障りな声と騒音。変わらぬ風景に、ほっとし歩き出した。胸ポケットからタバコを取り、火をつけた。吐き出される煙はどこか不安の色を隠せず、ゆらゆらと揺れていた。
足早に文化通りを抜ける。右手には東武東上線が走り去る。行き交うヒトの大半は酔っ払いだ。どいつもこいつも千鳥足で踊っている。世界を覆うような悲しみなど、気にしない顔で。そして何かから逃げるように・・・
どうも卑屈になる。決して飲みすぎたわけじゃない。ビールを数杯だ。未樹の言うように少し神経質になりすぎているだけかもしれない・・・気づけば雑踏を通り越し辺りはラブホテルが点在し人気のない場所へと移り変わっていた。草木の茹で上がった匂いで緑くさいタバコの味が馴染めず、何度も唾を吐き捨てた。
耳元で聞えるヒールのリズミカルな音がどこからかする。
厭な汗が額を滲ませ、シャツは腋を湿らせた・・・
つづく(珍しく続きました。続きはまた今度。ではでは)
遠距離恋愛
息苦しい最終電車。
アルコール混ざりの口臭と体臭。そして香水。
不愉快に混ざり合った匂いたち。
まさに世にも奇妙な世界だ。
「聡ちゃん、大丈夫?」
「あ、ああ。少し眩暈がする」
「飲みすぎた?」
「いや・・・」
そう言い、鼻をヒクヒクと動かせた。
「相変わらず神経質ね」
「そうか?普通だろ」
「聡ちゃんもお酒臭いよ。お互い様なんだから」
「…そりゃ、そうだ」
雑に頭を掻いた。欠伸が零れる。しかし、先に欠伸をしたのは未樹であった。口の前を手で覆い、目から涙をこぼしていた。
「眠いか?」
「ううん」
「欠伸してたろ」
「へへっ」
ここは現実だ。ヒトの匂いがちゃんとする。未樹もいる。窮屈な車内で腕に当たる柔らかい感触。夢じゃない。この世界に無臭などありえないのだ。必ず、何らかの匂いは存在する。それら多くは鼻をつまみ、目を背けたくなるようなものだが・・・確かに記憶に刻まれ、ここが現実だと言う確信を与えてくれるものだ。
「どうしたの?凄い汗だよ」
気づけば額に汗を滲ませていた。
・・・つづく(気分がのればねw)
腰の痛い休日と。
何となくこんな時間に更新でもしておこうか。と、来たものの何を書こうかしら。
まぁ、実はこれ2回目、、、。どじって画面が切り替わり、下書きもしてない状態だったのですべてが水に流されて、白紙に戻りました。
もう書く気も起きないし、、、、腹立たしさだけが残っております。。。
はぁ~っと不快で深い溜息をこぼしてみても、自業自得なので自身しか責められず。。。。
白紙になる前に書いていたものだけ残しておこうかね。
マイルームにあった精霊占い。私はどうやら「海」とのこと。
なんだか歯がゆい結果が書いてありました。
夢見がちな私にとっては希望にもなって。
だが、そもそも夢とは何なのであろう。
食潰される不安。朝日のように差し込む光。その矛盾との苦悩と葛藤。
非常に聞こえが悪い。
それでも、人は夢を見る。
声がある。目がある。耳がある。手がある。足がある。不透明で深海のように深いココロがある。。。。からで、あろうか。
これは肉体的敗北を意味しているのかもしれない。
それでも、人のみならず多くのモノ達が夢を抱いているのだ。
空も大地も
太陽も月も。。。
相反して決して交わらない水と油だと知っていても
手を伸ばしても届かないとわかっていても
この世界が曖昧であやふやである限り
届くと信じてしまうのだ。
この二極化されたシステムの
もっとも愚かで
もっとも美しい
それが夢なのかもしれない・・・
こんな感じじゃなかった気がするけれども・・・今日はこの辺で。
ではでは。
追記…このブログ、現在「本・書評・文学」と言うジャンルで公開されています。しかしながら、、、、基本、ネタを整理したりだとか、たま~に、超短編書いてみたりだとかするので、ジャン的にはこの場所じゃないのかもしれません。ご了承を。