普通選挙を実施しないのに共和国だと名乗る、不条理(その2) | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。


「 中国、北朝鮮、そして、中東のシリア。一党独裁は必ず腐敗し、その国や地域の中にいる人々を抑圧し、外に向けては、問題行動を連発し、世界の秩序をずたずたに壊していく。全ての国や地域において、独裁体制が終焉を迎え、なくならない限り、安全保障に要する費用の縮減は、難しい。」



 冒頭から、長々と、自らの2013年1月の文章を丸写しするという、小恥ずかしいことをしてしまいました。チュニジアなどで2011年の後半辺りから始まった、アラブの春と呼ばれた民衆蜂起(popular uprising)が、ドミノ倒しのように、あっという間に周辺国にも広がっていき、シリアにおいては、実質的に独裁であるアサド親子による長期政権と、その反体制派、そして、過激派である自称イスラミックステイトが、大規模な武力衝突を繰り返し、難民の問題が深刻化してきた頃に書かせていただいたブログの一節です。

 20世紀の遺物、ソ連とは、一体、何であったのか、そして、人類は、そこから、どのような教訓を学び取るべきなのでしょうか。ソ連は、内にあっては、伝統や文化、文芸を、ずたずたに壊していき、外にあっては、その領土拡張主義、南下政策により、全ての周辺国に対して軍事的脅威になっていました。

 先の大戦における戦闘行為が終結し、朝鮮半島における日本の統治が終わった後、半島においてソ連占領軍により樹立された北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)。そして、建国当初は、ソ連との緊密な友好関係を維持していた中国(中華人民共和国)。更に申し上げれば、フランスによる占領からの独立後、ソ連・ロシアとずぶずぶの関係にあるシリア(シリア・アラブ共和国)。常に南を目指すソ連・ロシアにとって、シリアが面している地中海は、眩しいほど輝く海なのでしょう。

 利益の源泉が何なのか、あまり大きな声では言いにくい企業ほど、やたらとほんわかした広告を流すのと同じで、時に、名は真逆のことを表すものなのでしょうか。「たまたま」と申すべきか、「だからこそ」と申すべきかはわかりませんが、一つ前の段落で言及しました三つの国もしくは地域は全て、共和国と名乗っています。

 仮に、選挙の内容が、どんなに見るに堪えないものであったとしても、完全普通選挙が行われること自体には、とんでもなく大きな意義があり、21世紀の今、早急に、独裁国家を独裁でないものにし、人類の社会から独裁国家をなくすべきである。サンフランシスコ条約発効64周年の日の朝、僕は、強くそう考えています。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則