靖国神社放火犯が野放しで、ノーベル賞受賞者が獄中にいる国 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 政治犯という語は、学術の世界では定義付けがなされているようだけれど、私が調べた限りにおいて、現実の国際法の世界では、定義付けがなされていない。
 が、中国の民主化を目指す政治運動に参画し、2008年に08憲章と呼ばれる文章を多くの仲間と発表し、2009年に中国共産党政府により逮捕され、2010年にノーベル平和賞を受賞し、未だ獄中にいる劉暁波(Liu Xiaobo)氏のような思想犯は、明らかに、政治犯だろう。

 因みに、日本の刑法(第2章内乱に関する罪)では、
・国の統治機構の破壊や、憲法の定める統治の基本秩序の壊乱などを目的として暴動をした者には、内乱罪が適用される。
・内乱の予備又は陰謀、つまり、準備又は計画をした者には、内乱予備罪、内乱陰謀罪が適用される。
・内乱を起こした者、内乱を予備した者や、内乱を陰謀した者に、兵器、資金若しくは食糧を供給するなどして支援した者には、内乱等幇助罪が適用される。


 日本では、私が、正に当ブログでしているように、政治機構の在り方に関する私見を、不特定多数の者に対し発表しても、それだけでは逮捕されない。日本においては、思想の自由は保障されていることになっているからだ。

 複雑だとは言え、それなりの司法制度があり、それを補完するための「裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律」も、2004年に成立し2007年に施行されている。にも関わらず、「人権を守るための法案なんですよ」という甘い語り口で、思想の自由を否定し、時の政府の意に添わない思想を持つ者の拘束を可能とする法案を通そうとする者が、少なからず存在する。

 中国、北朝鮮、そして、中東のシリア。一党独裁は必ず腐敗し、その国や地域の中にいる人々を抑圧し、外に向けては、問題行動を連発し、世界の秩序をずたずたに壊していく。全ての国や地域において、独裁体制が終焉を迎え、なくならない限り、安全保障に要する費用の縮減は、難しい。
東アジアで独裁体制がなくなり、「平和の配当」が配られるまで、あと何年かかるのだろうか。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則