俗に、「勝てば官軍、負ければ賊軍」と言うそうですが、近代以降においては、戦闘行為が集結した後、講和条約が締結され発効し、講和条約発効に伴う債務を遅滞なく履行し終えれば、全ての交戦国は、対等な独立国家です。
変なたとえで申し訳ありませんが、刑罰が科される行為を為し犯罪人となった者(不作為犯も含む)に関し、刑罰が執行されたり、執行猶予期間が滞りなく経過して、将来において刑罰が執行される可能性がない状況になれば、その者は、犯罪人ではなくなります、もちろん、元・犯罪人ではありますが。
先の大戦において、硫黄島で熾烈な戦いが行われてから71年(米国軍が硫黄島に上陸したのは、1945年2月19日)。米国国防省は、そのウェブサイトで、「硫黄島奪取のための戦い(The Battle for Iwo Jima, 71st Anniversary)」と題した特集を組み、あの有名な「摺鉢山に星条旗を立てようとしている報道写真」を、特集の冒頭に掲載しています。
もちろん、米国国防省に、「勝てば官軍、負ければ賊軍。未来永劫、米国を含む連合国(United Nations)こそが正義だ」という考えが、これっぽっちもないことは、承知している積もりなのですが、先週、2月19日に行われました「皇太子殿下のお誕生日に際しての記者会見」における、皇太子殿下のお言葉を拝読し、米国と日本、彼我の違いに、思いを致さずにはおれません。
「両陛下の平和を思うお気持ち、お心を、私たち次の世代がしっかり受け継いでいかなければならないということについての心構えを、新たに致しました」という、皇太子殿下のお言葉。僕は、末席を汚す者に過ぎませんが、一日本国民として僕なりに、和の心を大切にして参りたいと思っています。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則