人類の技術水準は、未だ原発を可とする域に達していない | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 どんな立派な御託を、ドワイト・アイゼンハウアー米国大統領が、国際連合総会(連合国大会)で並べたのか、詳しくは存じ上げませんが、人類の歴史において、先端技術というものは、大抵、軍事の世界で開発された技術です。軍事の世界で開発された技術のうち、商業的に見合う部分は、幾ばくかの時を経てから、非軍事の世界で、転用、応用されます。
早速、余談ですが、日本語は国際連合(連合国)の公用語ではなく、中国語が国際連合の公用語であることを鑑みれば、「国際連合総会」は、「連合国総会」もしくは「連合国大会」と表記するのが妥当であると、僕は、心の奥では思っています。

 MacのOSであるOS X(オーエステン)に内蔵されている国語辞典、スーパー大辞林で、原子力、原子エネルギーの項を開いてみると、「核分裂や核融合などの核変換によって放出されるエネルギー」と、あります。
軍事の世界で開発された「核分裂によって大量のエネルギーを放出させる」技術は、当方、素人のため、これまた、詳しいことは存じ上げませんが、恐らくは、確立された技術なのでしょう。

 では、軍事の世界で開発された「核分裂によって大量のエネルギーを放出させる」技術を使って、お湯を沸かし発電をする技術は、どうでしょう。もちろん、研究所の中で発電をしてみる分には、それほど大きな問題はないでしょう。しかし、原子力でお湯を沸かし発電をする技術を、非軍事の世界で実用化させるとなると、様々な問題を解決しなければなりません。

 原子力発電という技術は、完成した暁には、確かに、若干、魅力的な技術ではありましょう(ウラン鉱の可採埋蔵量を考えれば、実際は、そう魅力的ではない)。が、現時点では、到底、完成しかかっているとも言えない状態であり、そんな中、原子力による商用発電を再開するというのは、将来世代に対する背信行為である。僕は、そう思っています。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則