早いもので、本年、(別段の事情なく生き長らえれば、ですが)満48歳になる僕は、西暦1968年生まれで、その100年前、つまり、1868年、お若き日の明治天皇(お誕生日は、1852年11月3日)は、京都の御所において、新政府の基本方針を、天地の神々に、お誓いになりました。その誓いのお言葉、御誓文は、五箇条あり、一般に、「五箇条の御誓文」と呼ばれています。
その御誓文の一つめのお誓いは、「広く会議を興し、万機公論に決すべし」です。万機、つまり、国の重要事項は、しっかりと皆で議論をして、議論によって得た公論によって、決めましょう。硬い言葉で申し上げれば、議会制民主主義ということでしょうか。
まず、各政党が、政党の中で、しっかりと議論をして、政策を立案する。そういう政策の案を、各政党が国会に持ち寄って、更に、議論を尽くして、政策を練り上げていく。そして、議会における第一党が中心になって組閣し、政策を着実に実行していく。それが、政党政治というものでしょう。
しかし、現実はどうでしょうか。1890年11月29日に、大日本帝国憲法が施行され、同日、第1回帝国議会が招集されて以来、この国の政治の有り様は、短命内閣に次ぐ短命内閣、その挙げ句、1930年前後の昭和恐慌を経て、政党は、より一層、無力化していき、官僚、特に、陸軍省官僚の暴走を許す。そして、1940年、大政翼賛会が組織されるに至る。
単に、審議ごっこ、もしくは、「政党間の、程度の低い揚げ足取りの口喧嘩」を繰り返してから採決し、官僚が官僚言葉で練り上げた法案を通す。ただそれだけの、今の国会。私達は、一体、過去から何を学んだ、もしくは、学ばなかったのでしょうか。
間もなく、第190回国会が、国会法10条に基づき、150日間の会期で、招集されます(因みに、会期末日は、6月1日です。国会法における期間計算は、国会法133条に基づき、初日算入です)。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則