3月11日に国立劇場で行われる式典は、誰がための式典なのか | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 日本政府は、今年もまた、東日本大震災追悼式を、被災された三県ではなく東京都千代田区で、執り行います。大(だい)の大人が何人も雁首(がんくび)を揃えていながら、なぜ、誰も、このような結論に達して、変だと思わないのでしょうか。

 もし、公的な機関が、関東大震災で亡くなられた方々の慰霊を南関東以外の地で行い、東京大空襲で亡くなられた方々の慰霊を東京以外の地で行えば、皆さんは、どう思われますでしょうか。追悼式や慰霊式というものは、可能な限り、御霊に寄り添って執り行うべきでしょう。多勢に無勢、毎年、この時期、「変なのは、僕のほうなのか」とも、思ってしまいます。

 「震災直後のため、被災された三県において政府主催の式典を行える状況にない」という訳ではないし、また、「式典を東京都千代田区で挙行しなければ、天皇皇后両陛下の御臨席が実現しない」というような、健康上のご事情が有られる訳ではありません。報道によれば、天皇皇后両陛下が、3月13日から15日のご日程で、宮城県をご訪問されますことが、宮内庁より発表されています。

 私のような者が、両陛下のお気持ちを察しますことは、大変、畏れ多いことではありますが、両陛下は、3月11日に、どのようなお気持ちで、吹上御苑から目と鼻の先にある国立劇場に向かわれるのでしょう。
誰がための追悼式なのか。政府の要職にある者は、今一度、よく考えていただきたい。僕は、そう思っています。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則