先月16日の夜に、JR仙台駅前でレンタカーを借り、東北道のサービスエリアで車中泊した後、翌朝6時前に、気仙沼に到着し、「交通量が増える前に、まず、自分の足で、気仙沼湾沿いを走ろう」と思い、コイン式駐車場を探しましたが見つからず、申し訳ございません、「気仙沼お魚いちば」さんの実店舗の駐車場に、レンタカーを駐車させていただき、湾岸を中心に、自分の足で走ってみました。
JR気仙沼線の南気仙沼駅の駅舎があった辺りも走ってみましたが、その周辺の、先月17日時点での様子は、今現在、Googleマップに掲載されている航空写真と、あまり変わっておりませんでした。更地が続く中、所々、低層の鉄筋構造の建物が点在しているのですが、1階部分の窓ガラスはなく、鉄筋がむき出しになっていて、放置されたまま。
今現在、更地が目立つ、海岸近くの地域。海岸沿いに、巨大な防潮堤を建設すれば、人や企業が戻ってきて、更地が埋まり、地場産業が再生され、菅原茂・気仙沼市長が、復興を宣言することができるようになるでしょうか。
全体像を確認するために、かなり強引に細部を端折って申し上げれば、
県は、地元住民に対し、「海岸沿いに大きな防潮堤を作りますので、皆さん、同意してください。判を押してください」と言い、
地元住民は、県に対し、「それは、いくらなんでも大き過ぎると思います。もう少し、小さなものに変更していただけないでしょうか」と答える。
住民が、「もっと金を使って、豪華なものを作ってくださいよ」と、迫るのではなく、「そんなに豪華なものは、よしてください」と、懇願する。何ともおかしな、対立の構図です。
なぜ、地域によって、計画されている防潮堤の高さが、まちまちなのか。学術的なデータに基づくものなのか。もしくは、住民の反対が少ない、というよりも、住民の数自体が少ない地域ほど、計画されている防潮堤の高さが、高いのか。詳細な情報が見つからず、今現在、何とも申し上げようがないのですが、いずれにせよ、おかしなことばかり。
僕は、心配性なので、「更地が目立つ海岸沿いに、巨大な防潮堤を作ってみたけれど、人も企業も、戻って来なかった。ということに、ならないだろうか」と思ってしまいます。杞憂に過ぎないでしょうか。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則