ようやく、野暮用が一つ片付き、少しばかりですが、ほっとしながら、PCを開きました。
結成してから今年で59年、自民党は、国民政党たらんとして結成したことを、いつの日からか、忘れてしまったのでしょうか。官僚、特に、財務官僚の言いなりと申しましょうか、懐柔され転がされ、まるで、彼らの「御用聞き」のよう。御用労組、御用学者という言葉がありますが、昨今は、同時に、経団連の御用政党、いや、「経団連会員企業を初めとする大企業の大株主の御用政党」でも、あるかのよう。
一自民党党員として、僕はそう感じ、甚だ申し訳なく思っております。
少し、話が逸れますが、戦後のある時期までの経団連においては、「最も大切なことは、高配当を維持し大株主から高い評価を得ることではなく、天下国家を論じ国民を案じ、国民生活の向上に資すること」と考える経営者も、会長や副会長に就任することがあったように思います。今の経団連の会長、副会長人事を一覧して、そう思うのは、僕だけでしょうか。
今、多くの日本国民が、「生活が苦しい。以前よりも、確実に苦しい」と感じておられると思いますが、その原因、主因は、経済成長の不足でしょうか。経済成長、つまり、年間のGDPの伸びが、足りないから、生活が苦しいのでしょうか。
内閣府のウェブサイトにて、このCSVファイルと、このXLSファイルを参照し、名目GDPの過去30年間(1984年度から2013年度)の推移を見てみると、1984年度に初めて300兆円を超え、1989年度に初めて400兆円を超え、1995年度に初めて500兆円を超え、1997年度の521兆円がピークで、直近の6年間は、480兆円前後で横ばいです。
名目値(=加工前の一次データ)なので、物価の変動や、物自体の変化(米や野菜は、昔も今も、あまり変わりませんが、工業製品、たとえば、ウォークマン1号機とiPod、PC-8001とMacBook Airは、もはや、別物)を加味しないと、生活の困難さを比較できませんが、2013年度のGDPの値は、経済バブルに浮かれていた頃、年間の自殺者の数が今よりも少なかった頃の値と比較し、遜色があるでしょうか。
成長戦略や、国土強靭化という言葉を、最近、よく見たり聞いたりしますが、その度に、疑い深い僕は、大株主の意向や影響力を、強く感じます。今の自民党は、果たして、日本国民の皆さんから「国民政党」と呼んでいただいても恥じない政党でしょうか。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則