「俺、カレー嫌い。君らもカレー食べるな」と言い張る人 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 もし、会食しようと皆でレストランに集まり、メニュー表を開いて何を注文しようか考えているときに、あなたの目の前に座っている知人が、「俺、カレー嫌いだから、君らもカレー食べるなよ」と、言い出したら、どうお感じになりますか。

 日本の領土に建てられている靖国神社という社(やしろ)を訪れる日本人に対し、「俺が不快と感じるから、その社に行くな」と言って、何とも思わない人は、自我の発達、形成に、何らかの問題があって、自他の区別がつけられないという点で、上記の「俺、カレー嫌いだから、君らもカレー食べるなよ」の人と、何ら変わるところがないと、僕は思います。

 僕は、医師ではないので、詳しいことは解らず、用語の使い方も不正確だと思いますが、強迫性障害と呼ばれる精神の疾患、症状を、他者との関わり方に着目して、自己完結型と巻き込み型に分ける分類の仕方が、あるそうです。後者の類型、巻き込み型というのは、自分が、手を"必要以上に"洗わずにはいられないときに、自分がそうするだけでなく、周りの人に対し、手を"必要以上に"洗うことを強要する行為、他人を巻き込む行為を、指すそうです。

 僕は、医師ではないので、素人の単なる感想として、読んでいただきたいのですが、「俺、カレー嫌いだから、君らもカレー食べるなよ」のような人を見かけると、僕は、どうしても、この『巻き込み型』という言葉を、思い出してしまいます。

 靖国神社の祭神は、軍神(いくさがみ)ではなく、246万6千余柱の「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々の神霊」、つまり、日本人です。
246万6千余人の日本人の中に、いわゆる内地出身の軍人だけでなく、その当時、日本人として戦い亡くなった台湾及び朝鮮半島出身の軍人も含まれますし、そして、軍人ばかりでなく、戦場で救護のために活躍した従軍看護婦や女学生、学徒動員中に軍需工場で亡くなられた学徒も含まれます。いわゆる戦争犯罪人として処刑された7人の日本国民も、もちろん、「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々」なので、含まれます。

 「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々の神霊」が、分け隔てなく、祀られている社。靖国神社は、そういう社です。日本人が、社を訪れ拝礼し、平和を誓う行為を見て、「戦争を美化していて、不快だ。行くな」と言うのは、言い掛かり以外の何物でもありません。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則