独裁を是とする者と、互恵の関係になってはならない | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 本年度、24年度の本予算における、防衛省所管の支出の合計額は、約4兆7135億円(クリック後、紙面の80頁、PDFの90頁を参照)である。未だに、GDPの1%前後で推移している。直近の40年以上、そういう状態が続いているそうだ。

 そして、37年前から本年度に至るまで、ほぼずっと、そして、来年度、おそらくは、再来年度も、赤字国債を発行し、膨大な額の利払費があるために元本の償還がままならず、赤字国債残高は、とんでもない勢いで、増えていく。

 そのことに対し、知ってか知らずかは存じ上げないが、目をつむり、ああいう補正予算を組もうとしている。いわゆる4条国債の残高ではなく、赤字国債の残高を1円でも増やすということは、将来の国民が納める税金をくすね、今、使い切るということである。
いわゆるバブル経済崩壊以後の、先人の失敗や苦悩に、真摯に向き合った上で、ああいう補正予算を組もうとしているのであれば、そうする者は、「今さえ良ければ、今の国民が得すれば、後はどうでもいい」と確信していると、言わざるを得ない。

 日本だけでなく、多くの先進国が、財政赤字の累積に苦しんでいて、国防費の削減を余儀なくされている。しかし、軍事的な脅威が存在する限り、それに見合う国防費を維持しなければならない。逆に言えば、軍事的な脅威が減少すれば、国防費を縮減できる

 だからこそ、「まず、東アジアから独裁をなくすべきだ」と、繰り返し申し上げている。独裁を是とする者と、戦略的互恵関係など結んではならないことは、言うまでもない。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則