中米のハイチで大地震が発生してから(1月12日)、また、テロ対策海上阻止活動を行う仲間、友好国に対する補給支援活動を、活動を続ける仲間を置き去りにする形で止め、自衛隊の部隊をインド洋から撤収させてから(1月15日)、3年の歳月が経とうとしている。
平時においては、心の奥底が、他人に対し丸見えになってしまうことは、あまりない。また、友人や仲間が、困難に直面するよりは、直面しないほうが、もちろん良い。
そういうことを踏まえた上で、単に事実だけを申し上げるならば、友人や仲間が困っているときというのは、普段、なかなか明示することが難しい、その友人や仲間に対する思いを明示する、好機である。
少し、話が逸れるが、他人が困っているときに、「他人が困っている今は、〇〇のチャンスである」と言ったり書いたりすると、判で押したように、ここぞとばかり、「不謹慎だ」と言い募る人が、結構、居られる。人類という生物は、抽象化する能力がある、つまり、記号を操ることができる生物である。「何のチャンスだ」と言っているのか、ちゃんと聴いたり読んだりしてから、思いの丈を口外していただきたい。
3年前のハイチ地震直後72時間の、鳩山由紀夫内閣の対応は、あまりに遅く、私は、近しい仲間うちで雑談しているときに、「こういう場やから、はっきり言うけど、大災害や大事件というのは、政治家にとっては、リーダーシップがどれだけあるかを見せる、見せ場でしょ。これだけのことが起こって、情報が少ないっていうことは、現地は、報道が入ってレポートできないくらい、無茶苦茶なことになってるってことでしょ。何をやってるんだか、・・・」と、しゃべったのを思い出した。
3年3か月続いた民主党政権による、外交上の損失は、あまりにも大きい。安倍晋三内閣は、理を詰め、外交の柱をしっかり立てて、成らず者に対応していただきたい。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則