赤字国債と、小泉氏揮毫のぼんぼりと、99条2項の温存 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 この国の先人は、「行く川の流れは絶えずして、しかも本(もと)の水にあらず」と書き、「朝に死し、夕べに生るる習い、ただ水の泡にぞ似たりける」(鴨長明『方丈記』)とも、書いた。

 毎日、毎時、毎分、人は生まれ死ぬ。本年度の日本国民の内訳と、5年後、10年後の日本国民の内訳を見れば、同じではない。本年度に国債を発行して調達したお金を本年度の消費に充て、5年後、10年後の償還(返済)日に償還させることは、不義である。御法度のはずである。

 百歩譲って、「自分が楽をするためなら、義に反するが罰則規定がある法令には抵触しないことをやって、何が悪いのか」とおっしゃる人が、居られるかもしれない。だが、調和を保っていないものは、長くは続かない。まして、この世の中は、人の道に外れることをずっと続けることができるほど、甘いところでは、決してない。

 今夏の靖国神社「みたままつり」で、小泉純一郎氏が「天道無親 恒与善人」と揮毫されたぼんぼりが、掲げられた。天然自然の道理とは、何か。私は、ただ、自分の言動が人の道に外れていないかどうか考えるだけで精一杯なので、天道が何なのかは、全く分からない。

 共済組合と呼ばれる、公務員の年金などの制度の、かなり優遇された内容(例えば、国家公務員共済組合法99条2項は温存したまま、財政難だと言って、集中的に、国民年金と厚生年金をいじっている。
法令に触れなければ何をやっても構わない、そう思っている日本人が、増えてしまったのだろうか。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則