半永久的に納税しては利払いをする、奴隷のような国民 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 私は、1960年代後半、昭和で言えば、昭和40年代前半に生まれた。第二次ベビーブーマーより数年だけ前に生まれた世代で、高度経済成長の恩恵に包まれて育ったような世代だと思っている。

 私が学生だったころは、いわゆる格安航空券を販売する会社が伸び始めていたころで、かつ、プラザ合意により急速に円高が進んでいたころだった。また、「なんで、国内旅行より海外旅行のほうが安いんだよ」なんてことが、言われ始めたころでもある。

 学生だった私は、今と違い好奇心がそれなりにあり、格安航空券を調達し、着の身着のままで、ロンドンを訪れたことがある。もちろん、利用したのは日本からの直行便ではなく、ロンドンの市街地から南にあるガトウィック空港に降り立ったが、なかなか、入国審査を通過できなかった。終いには、別室に連れて行かれ、長々と質問攻めにあった。有り体に言えば、拘束された。

 元々、英国は、長く、IRA (Irish Republican Army)と名乗る対英テロも行う武装組織の問題を抱え、空港の保安体制が厳しい。そういう事情があったとしても、なぜ、何の変哲もない、表紙に菊の紋章が描かれている旅券を持った東洋人の若者を、拘束したのか。

 後日、知り合いに真顔で、「昔、テルアビブ(原音に即して表記すれば、テラヴィーヴ)で、日本人の若者が乱射事件を起こしたからじゃないか」と言われたとき、私は、テルアビブで日本赤軍のメンバーがそういう事件を起こしたことも、テルアビブの位置すらも、知らなかった。
その程度の認識で、格安航空券を携え好奇心の赴くままに、出かけていた。なので、先ほど、高度経済成長の恩恵に包まれて育ったような世代と書かせていただいた。恥ずかしい限りで、「最近の若者は、・・・」とは、なかなか言えない。

 借りたお金を、長い年月に渡り使用できる固定資産の購入に充てるのではなく、消費活動に充て、返済を子や孫の世代に丸投げすることは、仁義に反する蛮行である。その上、今まで、単年度ごとに成立させていた公債特例法の有効期間を、延ばそうとしている。

 集合体としての日本国民は、このままでは、半永久的に文句一つ言わず納税しては利払いを続ける奴婢同然である。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則