私は、学生の頃、京都市と大阪市の中間に位置する大阪府寝屋川市に住んでいて、通学などのために、京阪電車を利用していた。その頃の京阪電車の特急は、大阪の京橋駅を出れば京都の七条(しちじょう)駅まで止まらないので、テレビ受像機が設置されたテレビカーと呼ばれる車両を連結した京阪特急には、一度か二度しか乗ったことがない。
京阪特急のテレビカー、平成25年春に、営業運転を終了するそうで、本日の午前中と12月2日の午前中は、このテレビカーを「ノンストップ京阪特急『洛楽(らくらく)』として、京橋七条間をノンストップで運転させるそうだ。
地デジ放送が始まる前に、長くテレビカーに積まれてきたテレビ受像機は、京阪沿線に本社を置く松下(現・パナソニック)の製品。そのパナソニック(3月決算)が、2期連続で、膨大な額の赤字を計上する見通しだと報道されている。
ここ数年、特に、社名を変更して、社名から松下の文字を削った頃より後のパナソニックの動きは、私のような素人が見ても、「どうしちゃったんだ、松下」と感じることの連続である。9月末日時点でのパナソニックの株主構成を見ると、20.7%が外国法人等。
会社に資金を提供する者、会社に経営力を提供する者、会社に労働力を提供する者。会社は、誰のものか。
株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をする(会社法295条1項)機関における議決権を、会社に資金を提供する者にだけ付与する制度は、国民が暮らしやすい国を作ることに寄与する制度だろうか。
株主至上主義の是非が問われていると、私は思う。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則