ねじれ国会と、民自公の密室協議連発と、五箇条の御誓文 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

一 廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スベシ
(国民の代表者が、広く参加する議会を立ち上げよ。そして、重要案件は、公開の議論によって決めるべきである。)

 1868年、お若き明治天皇が示された、新政府の基本方針、いわゆる五箇条の御誓文の、一つ目の条文である(括弧内の現代語訳は、拙訳)。「議会制民主主義」という、外来語の訳語が、まだ生み出されていないので、使われていないが、この国は、近代国家としての歩みを始めたときから、民主主義を標榜する国である。

 そういう我が国の国会が、あまりに形骸化している。特に、2年前に"ねじれ国会"になって以降、何かある度に、国民が窺い知れない密室に、主な公党である3党の代表者が集まり、実質的な議論を行い、物事を決めている。
そうやって物事を決めた後に、国会の委員会や本会議が開かれる。問答が儀式的に行われ、採決し、法律が制定される。これでは、議論の過程が国民に対し明らかにされているとは、言い難い。

 3党の代表者が密室に集まり、国民に対し明らかにできる議論だけでなく、明らかにできない議論も行った上で、物事を決めているのではないか。疑い深い私は、どうしても、そう思ってしまう。

 これでは、党所属の国会議員の多くは、単に、採決時の投票要員でしかない。かつて、自民党政権の政治を、密室政治と揶揄する者がいたが、民主党が政権をとって、何も変わらないどころか、国会の形骸化が進む一方である。

 国会議員の先生方は、密室ではなく、国会の委員会と本会議で、堂々と議論をして結論を得るようにしていただきたい。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則