軍事力によって領土を拡大させることの、是非 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 変人と思われることを承知で、以前から、「北方四島だけでなく、千島列島全体(及び南樺太)の領有権について、議論すべきである」と、申し上げてきた。

 日本国外務省は、そのウェブサイトにおいて、米国大統領フランクリン・ルーズベルトと英国首相ウィンストン・チャーチルが発表した大西洋憲章における領土不拡大の方針を、引き合いに出している。が、大西洋憲章を引き合いに出すまでもなく、「軍事力によって、自国領土以外の土地を占拠し自国領土を拡大させること」に、異議を唱えない国は、20世紀中葉以降、ないのではないか。

 サンフランシスコ条約に署名した48か国に、「軍事力によって、自国領土以外の土地を占拠し自国領土を拡大させること」の是非を、今、問うて、是と答える国はあるだろうか。千島列島と南樺太の領有権の帰属先は未定であり、千島列島と南樺太はロシアの領土ではない。このことを、前述の48か国に確認してもらうことは、とても重要である。

 日本国外務省は、「北方四島は、千島列島に含まれない」と主張しているが、その主張は、多くの国から支持を得ることができる主張だろうか。ソ連は、日ソ中立条約に違反して、満州と南樺太と千島列島に侵攻した。そもそも、四島返還論や二島返還論は、ソ連の、四島に対する暴挙のみを取り上げ、満州と南樺太と千島列島全体に対する暴挙を、論じていない。

 毅然とした主張をしないから、見下されて、何年経っても問題が解決しない上に、韓国と中国と北朝鮮になめられる。少なくとも、千島列島全体の領有権について議論すべきである。


兵庫県姫路市にて
佐藤 政則