そういうことなのか。私が、「汚染水の一時保管場所として、ISOタンクコンテナを活用すること」を内容とする提案の電子メールを、ある与党国会議員の地元事務所の方に送信したのは、1週間前の3月29日の夜である。
容量25キロリットルのISOタンクコンテナに真水を充填して、福島第一原発に送り込む。真水は、冷却作業のために使用し、空になったISOタンクコンテナに、汚染水を充填して、高台に設ける保管場所に、そのISOタンクコンテナを保管していく。そうすれば、当座、汚染水を太平洋に放出しなくても、回していける。
提案してから、1週間が過ぎようとしているが、充分な事前説明もないまま、汚染水の太平洋への垂れ流しを、民主党政権は、続けている。
『仮設タンク設置作業に大成、清水、熊谷組 東電福島第1原発で』という、記事の見出しを、きょう夕刻、目にした。そういうことなのか。炭酸ガスを排出しないクリーンな原子力発電を推進する民主党政権は、大会社が利する政策を優先するために、ISOタンクコンテナ案を採用せず、汚染水を太平洋に垂れ流している。
フランス人など、海外の専門家は、事故当初から繰り返し、「現在、放射性物質をまき散らし、公害の加害者企業である東京電力という民間会社と、政府が、なぜ、合同で、事故対策統合本部を、設置しているのか」と、疑問を呈している。東京電力という民間会社は、被災した企業であるけれど、放射性物質をまき散らしている、公害の加害者企業である。情を排し、事実だけを申し上げている。
水俣病が発生し、原因が新日本窒素肥料株式会社(現在の、チッソ株式会社)の水俣工場にあることが、判明する過程で、新日本窒素肥料と政府が、合同で対策統合本部を立ち上げたか。
オウム真理教という名の組織が、サリン事件を起こした時、オウム真理教と政府が、合同で対策統合本部を立ち上げたか。
民主党というのは、公害の加害者企業と合同で、事故対策統合本部を運営して、何ら疑義を感じない人達の集まりである。株式会社は、利益を追求することを目的とする法人である。そういう法人と合同で、事故対策統合本部を運営して、何ら疑義を感じない人達の集まりである。
神奈川県にて
佐藤 政則