菅氏の最初で最後の仕事は、年度内の衆議院解散である | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。


 「木を見て森を見ず」という、あまりにありふれた表現がある。全体、あるいは、基礎の部分を見ずに、僅かな一部分、あるいは、基礎の上に築かれた上物の部分のみを見て、判断を誤ることを指すために、よく使われる表現である。

 憲法があり、憲法に基づいて、法律、政令、省令などが作られる。法律、政令、省令、処分などが、憲法に適合しているかどうかは、最高裁判所が決定する(憲法81条)。
政令省令は、主に、法律の規定を実施するために定められるものなので、法律の枠組みからはみ出る政令や省令を作ることはできない。上級官庁が下級官庁宛に出す通達も、同様である。法律の枠組みからはみ出る通達を、発することはできない。

 憲法に適合する法律と相容れない言動を、国会議員を含む公務員がすることを、安易に見過ごしてはならない。
規則や制度を複雑にして、その規則や制度に異論を唱える人を減らしたりすることは、この世の常なので、常々、気を付けなければならない。

 ここ数日、私は、意図的に語気を強めて書き進めている。就任以来、ブレずに自身の延命のみにこだわり、重要案件を全て先送りし、仕事らしい仕事をしてこなかった菅直人氏の、最初で最後の仕事が、本年度内に衆議院解散を閣議決定することだと、考えているからである。
遅くとも、3月20日(日曜日)が投開票日になるようにしないと、この国の政治は、さらに混乱する。強力な新政権の下で、暫定予算を組んで(財政法30条)、ひとまず新年度を迎え、その後、改めて予算を組み直す(財政法29条など)のが最善だと、私は考えている。

 財政法に違反しない、合法な予算が組めないほど混乱している今こそ、攻め時だと考える隣国は、一国ではないと、思う。